山のできかたとは?山をつくる力とは? わかりやすく解説!

地球の姿

山と山地

海岸や平野から、際立って高くなっている土地を山といいます。
この山が広い範囲に集まっているところが山地です。

「日本は山国だ」といわれるのは
この山地が平野よりも広い面積をしめているからです。



山の様子

山は、現在の形からつぎのようにわけることかできます。

①久能山(静岡県)や筑波山(茨城県)のように、1つだけに離れてあるもの。

②飛騨山脈や赤石山脈のように、たくさんの山々がある方向にならんでいるもので、山脈とよばれます。

③阿武隈山地や中国山地のようにわりあいなだらかな山頂が広がっているもので高原とよばれます。

④関東山地のように、深い谷が入り組んでたくさんの峰が、あちらこちらにそびえているもの。

⑤多摩丘陵のように、わりあいに低くてしかも小さな丘がつらなっているもので、丘陵とよばれます。

山の高さ

山の高さ(標高)は、海面からの高さ(海抜高度)であらわします。
富士山が3776メートルあるといっても、それは海面からの高さであってふもとからの高さではないのです。

しかし海面は、ひと月のうちでもまた日によっても高さがかわります。
それで日本では、東京湾の海面の高さを平均したもの(平均海水面)をもとにしています。

世界の高い山は、太平洋をとりまく地域とヒマラヤ山脈からヨーロッパのアルプス山脈に沿った地域に分布しています。

山をつくる力

私たちの住んでいる大地は、動いているように感じられませんが全く動かないわけではありません。

火山活動や地震もその1つですが、このように激しくなくても非常にゆっくり変化して長いあいだには目に見えるようになるものもあります。

現在私たちが眺めている山も、このような変化によってできたものです。
これらの山を、できかたによってわけると次の2つになります。



噴火によってできた山

日本の火山のほとんどは、地質時代でいうと、ごく新しい時代にできたものだのでだいたいもとの形をしめしています。

しかし、もとの形が破壊されたり浸食作用をうけて変化しているものもあります。

たとえば伊豆半島の山々は、ほとんどが火山ですが現在は、できたときとは、かなり違った形をしています。

また日本にも、古生代や中生代にできた古い火山がところどころにありますが浸食作用をうけたために、噴火当時の形は残っていません。

構造山地

山には、しゅう曲によってできた山と断層によってできた山とがあります。
どちらの場合も、高い山になるのには、それだけ土地が隆起しなければなりません。

しゅう曲山地

地層が、横から大きな力で押されるとしわがよります。
これがしゅう曲で、このとき、土地は押し上げられて山をつくります。

しゅう曲には、しわの高いところ(背斜)低いところ(向斜)がありますが背斜のところが現在の山の峰になっているとはかぎりません。

背斜の節分は、はじめは高くなりますが岩石に割れ目が多かったりして早く浸食されるため、かえってほかより低くなることがあります。

しゅう曲山地は、しゅう曲山地そのものが山となっているものは少なく火山作用や断層運動をともなった複雑な地質構造をした山が多いです。

また、世界的に高い山は、ほとんどがしゅう曲によってできたもので高い山が、いくつもつらなった山脈を形成していることが多いです。

断層山地

断層によってできる地形のうち地塁や傾動地塊の大きなものは山や山脈をつくります。
このような山地を断層山地とか地塊山地とよんでいます。

断層山地は日本にもたくさんあり日本の屋根といわれる北アルプス(飛騨山脈)はそのよい例です。

ここには、白馬岳・槍岳・穂高岳など3000キロメートル級の高い山が南北に続き西のほうは高原状の飛騨山地に続いています。

それにたいして東側には、松本盆地に向かって、大きな断層崖が続いています。
このことから、北アルプスは、断層の西側が押し上げられてできた傾動地塊と考えられています。

このほか、赤石山脈・木曽山脈・養老山地・鈴鹿山脈・生駒山地・金剛山地などいずれも、断層によってできた地塁や傾動地塊がもとになったものです。

浸食山地

準平原が隆起したりすると、まわりよりも高くなります。
このため、雨氷や川の浸食作用が起こって山地をつくります。

このようにしてできた山地を浸食山地といいます。
そして、硬い岩石の部分が、浸食から取り残されて、山をつくります。




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