肺のつくりとはたらきとは? わかりやすく解説!

呼吸器のしくみ

肺のつくり

肺は、胸の中にあって、ろっ骨で大切に守られています。
肺の外側は、肋膜(ろく膜)とよばれる、薄い膜でおおわれています。

肺は、左右に分かれています。
そして右の肺は、上・中・下の3つの部分に分かれ左の肺は、上・下の2つの部分に分かれています。


肺は、肺胞とよばれる小さな袋のようなものが、たくさん集まってできています。
この肺胞は直径0.1~0.3ミリぐらいの大きさで、非常に薄い膜からできています。

そして、この小さな肺胞の1つ1つの面積を合わせるとふつう、大人で90平方メートルもあります。これは、バレーコートの半分ぐらいの広さです。

肺胞のところには、毛細血管がきています。
これは、心臓の右心室からでた、肺動脈という太い血管が肺の中で枝分かれして、細い管になったものです。

毛細血管は、再び1本の血管に集まり肺静脈という太い血管になり心臓の左心房にかえります。

肺のはたらき

気道(鼻・のど・気管)を通って、肺胞の中へ入った空気はここで酸素をとられ、二酸化炭素を受け取ります。

空気の中には、酸素がだいたい5分の1ふくまれ残りの大部分が窒素ですが、二酸化炭素も少しふくまれています。

ところが、吐き出した息を調べてみると吸い込んだ空気よりも酸素が減って、二酸化炭素が増えています。

しかし、窒素の量は、かわっていません。

このことから、肺胞では酸素が取り入れられて二酸化炭素が出されますが窒素は、取り入れられたり、出されたりしないことがわかります。

肺胞で、酸素は血液の中に取り込まれます。
このはたらきは、血液の中にある赤血球が受け持ちます。



酸素の行方

血液を試験管にとって、酸素の少ないところにおくと血液から酸素が外へ出て、暗い赤色になります。
この血液を空気に触れさせると、空気中の酸素が取り込まれるにつれて明るい赤色になります。

これは、赤血球の中にあるヘモグロビンのはたらきです。
ヘモグロビンは、酸素があれば、それと結びつき酸素が少ないところでは、酸素をはなすからです。

これと同じように、血液が体の中を周るとき酸素が少なくなったところでは、酸素をはなすので血液は赤黒くなります。

赤黒くなった血は、肺へおくりこまれ、肺胞のところで空気中の酸素を取り込んで、明るい赤色になります。

血液はまた、体を周っているあいだに体でできた二酸化炭素を取り込んでいきます。

赤黒い血は、酸素が少ないばかりでなく二酸化炭素が多くなっているのです。
この血液が、肺胞へおくられると、多すぎる二酸化炭素が外へ出されます。

こうして、肺は、いつも血液に酸素を補い多すぎる二酸化炭素を減らし、明るい赤色の血液にしてふたたび、体中のあちこちへおくるのです。




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