くさびのはたらきとは? くさびと刃物の利用方法とは?

くさびのはたらき

斜面を使うと、小さい力でも、重い物を引き上げることができます。
つまり、小さい力で大きな力を出したことになります。

くさびは、この斜面の性質を利用したものです。




くさびのきり口は、たいてい2つの辺の等しい、細い三角形をしています。
この二辺にはさまれた角をくさびの角、短い一辺をくさびの頭と言います。

下の図をごらんなさい。

bandicam 2015-04-26 02-48-44-477-min

ハンマーなどで、くさびの頭にPの力を加えると
この力は、くさびの斜辺に直角な2つの力、QとRとにわかれます。
この力が、木を折るときの力になります。

この3つの力のあいだにも、斜面のときと同じように
力の平行四辺形があてはまります。
平行四辺形の対角線Sは、Pと同じです。

この平行四辺形の半分の三角形は、くさびと同じ角度をもっているので
RとSの大きさの割合は、くさびの斜面と頭の長さの割合に等しくなります。

(Rの力):(Sの力)=(斜面の長さ):(頭の長さ)

Rの力は、くさびの出す力ですから、これを式であらわすと、

bandicam 2015-04-26 02-52-33-732-min

R……くさびの出す力
S……加えた力

この式からわかるように、くさびの頭の長さが、斜面にくらべて短いほど、
くさびは大きな力を出すことができます。

たとえば、くさびの斜面の長さが、頭の長さの5倍あったとします。
このくさびに1キログラムの力をはたらかせると5キログラムずつの
力となって、2つの斜面からはたらきます。



くさびと刃物

斧や、包丁などは、その切り口を見ると
ちょうどくさびと同じ形をしています。

物を割ったり、切ったりするときの力のはたらき方も、くさびと同じです。

刃物は刃がうすいほど、切れ味がよくなります。
それは、くさびの角度が小さいほど、くさびの出す力は大きくなるからです。

しかし、刃がうすいと折れやすくなるので
使い道によって、いろいろとかわった形にしています。

くわ・すき・つるはし・スコップなど地面を掘り起こす道具も
くさびと同じに考えられます。

これらの道具の形と厚さ、えと刃の角度
地面の硬さなどとの関係を調べてみるのも、おもしろいでしょう。

かんな・のみなど、材料に食い込んで
削っていくときの力のはたらき方も、くさびと同じです。

包丁やナイフは、ただ上から押しつけて切るよりも
押したり、引いたりするほうが、よく切れます。

下の図をごらんなさい。

bandicam 2015-04-26 02-55-55-085-min

包丁を手もとに引きながら切ると、包丁の動きは、Rの方向になります。
このときのくさびの形は、(A)のようになります。
包丁を、ただ上から押したときのくさびの形は(E)です。

この2つのくさびを調べると、くさびの頭の長さは同じでも
手もとに引いたときのほうが、斜面の長さはずっと長いことがわかります。

斜面が長くなると、くさびの角度は小さくなりますから
よく切れることになるのです。







サブコンテンツ