仕事のあらわし方と原理とは?仕事率と有効率とは?

力の利用

仕事

私たちが、日常用いている仕事という言葉の中には私たちが物をつくったり、考えたり、書いたりする意味がふくまれています。

たとえば、距離の仕事は終わったというときに用いる“仕事”という言葉は、これに相当します。

しかし、理科で用いる仕事という言葉の意味は物体にはたらく力がする仕事という意味です。

たとえば、ある物体を手でまっすぐ持ち上げるときその物体の重さに等しい力を上向きに加えなければなりません。

このように、物体に力を加えて、その物体を力の方向にある距離だけ動かしたとき、その力は物体に仕事をしたあるいは、物体は仕事をされたと言います。


仕事のあらわし方

仕事の量をあらわすには、ある物体に加えた力の大きさとその物体に加えられた力の方向に動いた距離とをかけあわせた値であらわされます。

ですから、仕事の量を式であらわすと

(仕事の量)=(力の大きさ)×(力の方向に動いた距離)

となります。

この式でもわかるように、物体に力がはたらしてしてもその物体が動かなかったり、あるいは、力がはたらいていないのに物体が動いているときには、仕事をしたことにはなりません。

たとえば、重い荷物をひいても、その荷物が動かなければ仕事の量は0ですから、仕事をしたことにはなりません。

仕事の量は、力の大きさと物体が力の方向に動いた距離との積であらわすので仕事の単位も、力の単位と距離の単位の積であらわします。

ある物体に、1キログラムの力がはたらいてその物体が1メートル動いたとすると、単位は、キログラムメートルで1(kg)× 1(m)= 1(kgm) となります。

また、物体に1ニュートンの力が加えられ物体が1メートル動いたとすれば、そのときした仕事の量はジュールという単位であらわされ。

仕事の量は、1ジュールということになります。

1ジュールの1千万分の1を、1エルグと言います。
そして、1キログラムメートルは約9.8ジュールにあたります。

仕事の原理

私たちが、柱に打ちこんである釘を手で抜こうとしてもなかなか抜くことができません。
しかし、釘抜きを使うと、かんたんに抜くことができます。

また、山登りをするときにも遠まわりしてでもゆるい坂を登ったほうが楽に登ることができます。

この場合、力では得をしていますが坂を登るため、距離で損をしていることになります。
また、急な坂を登るときは力では損をしていますが距離では得をしていることになります。

てこの原理を応用した道具には、たくさんあります。
まえに述べた釘抜きの場合も、力点の動く距離が大きくなるため力では得をしてしますが、距離で損をしていることになります。

このように同じ仕事のときは、力が小さければ距離が大きくなり、力が大きくなれば距離か小さくなります。

したがって、どんな機械を用いても仕事で得をすることも、損をすることもありません。

これを、仕事の原理と言います。



仕事率

同じ仕事をするにしても、1時間かかる機械と2時間かかる機械とを用いたのでは、1時間でできる機械を用いたほうが2倍も得になります。

そこで、仕事を考えるときには、一定の時間内に機械が仕事をどのくらいの速さでするかを考える必要があります。

仕事の速さに、1秒間とか1時間にする仕事の量であらわしこれを仕事率と言います。
1秒間に1ジュールの仕事をするとき1ワッ卜(W)という仕事の単位を用います。

1ワッ卜の1000倍が1キロワット(kW)です。
これは、電気のする仕事の速さをあらわす単位です。

有効率

外から機械に仕事をあたえても、それが全部役立つことはありません。

外からあたえられた仕事の一部分が使われてあとの残りは、摩擦などによって、無駄に費やされてしまうからです。

そこで、機械がする有効な仕事が外からあたえた仕事の何パーセントにあたるかを考えてこれを有効率、または、たんに効率と言います。

効率はつぎのような式であらわすことができます。

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このように、仕事をする場合には効率の高い機械を用いることが、非常に重要な問題となります。




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