物体の重さと落ちる速さとの関係とは? わかりやすく解説!

力の利用

物体の重さと落ちる速さ

空気中で物体を落とすと、重いものほど速く落ちます。

たとえば、石と木の葉をいっしょにもって、ぱっと指を開けば同時に落ちはじめますが石のほうが速く地面に届きます。


このような経験から、むかしは重い物ほど速く落ちると考えることが正しいとされていました。

ところが1604年に、イタリアのガリレオがこれは空気があるためであろうと考え、いろいろの実験をして物体の落ちる速さは、重さとは全く関係がないことを発見しました。

これを、つぎのような実験で、確かめてみましょう。

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図のような長さ1メートルくらいのガラス管の中に金属片と鳥の羽根を入れたものを用意します。

この中に空気を入れたまま、急に逆さにすると、金属片はスーツと速く落ち、羽根は、ひらひらしながら、ゆっくり落ちます。

つぎに、上のコックのところから真空ポンプで空気を抜きとって同じ実験をしてみます。
すると、金属片も羽根も、同じ速さで落ちて、同時に底にたっします。

この実験から「軽い物ほど遅く落ちるのは、空気の抵抗があるためで真空中では物体の重さと関係なく、同じ速さで落ちる」ということがわかります。

それでは、物が落ちる速さは、どのようにかわっていくでしょう。

ガリレオは、まず、斜面の上においたたまが自然に落ちていく様子を調べ、自由落下の法則を発見しました。

これは、「物体が自然に落ちる速さは、時間に比例して速くなり落ちる距離は、時間の二乗に比例する」と言うものです。

上の写真は、ボールを自然に落としたときごく短いー定の時間ごとに光をあてて、落ちる様子をうつしたものです。

落ちるにしたがって速さが増し、落ちる距離が大きくなることが、よくわかります。



水平に投げた物体の運動

物体を水平方向に投げると、図のような放物線を描いて、次第に落ちていきます。
このことは、石やボールを投げるとき、いつも経験することです。

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水平方向には、はじめに手で速度があたえられますが手をはなれてからは、まったく力がはたらきません。

ところが、鉛直方向には、物体の重さのために重力がはたらいて、しだいに速く落ちるようになります。

つまり水平に投げられた物体は、水平方向では等速運動をし鉛直方向では等加速度運動をすることになります。

そして、この2つの運動がいっしょになって、放物運動となるのです。

これをくわしく見ると、空気の抵抗のために、水平方向でも鉛直方向でも運動と反対向きの力がはたらくのですがおおよその研究では空気の抵抗を考えなくてもよいのです。

水平に投げた物体の運動では、物体が地面に落ちるまでの時間は物体がまっすぐ落ちて、地面に達するまでの時間と同じです。




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