日向の植物と日陰の植物の特徴とは? 植物を育てる光とは?

植物を育てる光

緑色をした植物は光合成によって、自分の体をつくります。
この場合の光は、もちろん、太陽の光です。
その強さは、地球上どこでも、だいたい同じです。




しかし、くわしくみると赤道では、1年中光の強さにそれほどの変化はありませんが、赤道より北や南へいくと、夏は光が強く、冬は弱くなります。

日本では、夏のいちばん強い光が、およそ10万ルクス。
冬は、その半分の五万ルクスです。

ところで、植物の光合成は、光が5万ルクスもあれば、充分ですから、光だけについてみると、地球上のたいていのところなら、植物は生活できることになります。
しかし、光が1枚の葉を通ると、大部分は葉に吸収されるので、葉の下では、光の強さは、ほぼ10分の1になってしまいます。
植物の葉は、光がよくあたるようにならんではいますが、森林の植物を見ればわかるように、葉の数は途方もなく多いのです。
ついていた全部の葉を、その林地に隙間のないように敷き詰めたとすると、少ないものでも、5、6層、多いものでは10層にも重なってしまいます。

これでは、上のほうの葉は、充分光があたって光合成ができても、下のほうの葉は、光が弱くて充分な光合成ができるとはかぎりません。

森林の木を注意してみると、下のほうの枝には、葉がついていません。
畑のトウモロコシも、下のほうの葉は黄色に枯れています。

これらの木や作物の葉も、以前には元

気に光合成をし、植物の生活を支えていたのですが、あとから、若い茎や葉が上にできて広がったため、日かげになって充分な光合成ができず、できた養分を自分の呼吸に使うほうが多くなり、枯れてしまったのです。

日なたの植物と日かげの植物

植物には、たとえばマツ・ダリア・ヒマワリ・イネなどのように、日なたでよく生長する日なた植物と、アオキ・オサバグサ・ラン・シダなどのように、日かげでよく生長する日かげ植物があります。

日なた植物の葉は、厚さが厚く、緑色が濃く、丈夫そうです。
この葉は、光が強ければ強いほど、さかんに光合成を行います。

ですから、天気がよければどんどん有機物をつくります。
しかし、光が弱いと光合成も弱まり、つくられる有機物も少なくなり、ときには呼吸で使ってしまうほうが多くなります。

日なた植物を日かげにうえると、まず、葉が落ち、ついには枯れてしまいます。
これは、光合成によってつくられる有機物が、呼吸によって使われる量においつかず、それまでにたくわえておいた有機物を使いつくして、枯れていくのです。

日かげ植物の葉は、うすく、色もうす緑で、弱弱しそうです。
この葉は、光が弱いときには、日なた植物の葉よりも、光合成をするはたらきはずっと強いのです。

しかし、数千ルクス(曇った日の明るさ)以上に光が強くなると、光合成はそれ以上に増えません。
日かげ植物の呼吸は、日なた植物よりずっと低いので日かげで少しの有機物をつくり、少なく使って、つつましく生活しています。

森林の下のような日かげは、光こそ充分ではありませんが、強い風もふかず、空気も土も、ほどよく湿っていて、いろいろな種類の日かげ植物がはえています。

植物によってはスギ・シイなどのように、日なたでもよく生長するし、日かげでもよく育つものがあります。

日なただけを好む植物が大きくなるとその下には、日かげができ、その植物の子や孫の植物は、大きくなれないうちに、か

れてしまいます。
しかし、日かげにもたえられる植物は、まわりが日かげになっても、生長できますから、だんだん増えていきます。



光のあたる時間と花の咲く時期

植物は、1日に何時間ずつ光があたるか、ということによっても
生長の様子や、花の咲く時期などが違ってきます。

この場合には、光の強さは関係がなく、明るい時間と暗い時間
つまり、昼と夜の長さが関係するのです。

花が咲くのに、昼の長さが、どのくらいあればよいかは
植物の種類によって、違いますが大きく3つにわけることができます。

短日植物

昼の長さが、ある決まった時間より短くなると
花の芽をつくり、花を咲かせる植物を短日植物と言います。

イネ・ダイズ・トウモロコシ・キク・コスモスなどは短日植物です。

短日植物の多くは、亜熱帯の原産です。
この亜熱帯は、夏に乾きすぎて花が咲くのに適さないところが多く
しかも秋が長いので植物は夏から秋にかけて
日が短くなりだすと花芽をつくり、秋に花を咲かせ、実をむすぶのです。

長日植物

昼の長さがある決まった時間より長くなると
花芽をつくり、花を咲かせる植物を、長日植物と言います。
レングソウなど、春から夏にかけて花の咲く
越年生植物の多くは長日植物です。

長日植物は、冷帯地方の原産です。
そこは夏の期間が短いので、種をつくってしまわなければ、
じきに、霜と氷の冬がやってきて、熟していない種は死んでしまいます。

そのため、春がきて氷が溶け、昼が長くなりだすと、
はやばやと花をつけるのです。

日の長さに関係のない植物

植物のなかには、昼の長さに関わりなく、花をつける植物があります。
四季咲きの植物がそれで冬のごく寒い時期をのぞいて1年中花をつけます。

このような、日の長さに関係しないで花をつける植物は
北から南まで広く分布してはえています。

いっぱんに、花が咲くのには昼の長さのほかに
植物の若いころの温度も関係しています。







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