おもな鉱物とその利用とは?金属をとるための鉱物とは?

地球の姿

大地にふくまれる金属

私たちの身のまわりを見ると、鉄やアルミニウムなどいろいろな種類の金属が、じつにたくさん使われていることに気がつきます。

これらの金属は、すべて私たちが住んでいる大地からとれたものです。

大地には、いったいどのくらいの金属がふくまれているかを見ると平均して、鉄は5.0%、アルミニウムは8.07%、銅は0.01%しかふくまれていません。

水銀は、さらに少なく、0.0002%しかふくまれていません。

しかし幸いなことに、大地には、金属をたくさんふくんでいる鉱物があり私たちは、このような鉱物から金属をとっています。

また、鉄・アルミニウム・マンガンをとるための鉱物は酸素をふくんでいるという特徴があります。

銅・鉛・亜鉛・スズ・水銀などをとる鉱物には硫黄がふくまれることが多くなっています。


鉄をとる鉱物

鉄をとる鉱物には、磁鉄鉱・赤鉄鉱・褐鉄鉱があります。

黄鉄鉱は、鉄の含有量は多いのですが、硫黄をふくんでいるためむかしは鉄の鉱石として使いませんでした。

しかし、いまでは、精錬法が発達したので硫黄をとった残りからも、鉄をとるようになりました。

磁鉄鉱(ジテッ鉱)

形は八面体の結晶になることが多いのですが細かな結晶が集まって、塊状になってでることもあります。劈開はありません。

色は鉄のような黒色をしていますが、条こん色も黒色になります。比重は5.0、硬度は6です。

成分は鉄と酸素からなり、鉄を約72%ふくみます。
粉末にすれば塩酸に溶けて黄色の液になります。

磁鉄鉱は、磁性がとくに強い鉱物でなかには、磁鉄鉱自身が磁石になっているものもあります。
このような磁鉄鉱を天然磁石とよんでいます。

赤鉄鉱(セキテッ鉱)

赤鉄鉱と言うのは、赤くて鉄をふくんでいる鉱物という意味です。

形は、ちょうど血がどす黒くかたまったようになっていますが不規則な塊状のこともあります。劈開はありません。

色は赤かっ色ですが、灰色をした板状の結晶になっていてちょっと見ただけでは、セキテッ鉱であることに気がつかないことがあります。

しかし、その条こんを調べとどちらも赤かっ色がでるので同じ鉱物であることがわかります。

比重は5.3、硬度は5.5です。

成分は鉄と酸素とからなり、鉄を約70%ふくみます。
ごく細かい粉にすれば、塩酸に溶かすことができます。

磁性はありませんが木炭の上で吹管を使って強く熱すれば磁性をもったものができます。

褐鉄鉱(カッテッ鉱)

いっぱんには、不規則な塊状ですがブドウのふさのような形や、そら豆のような形になってでることもあります。

かわったものでは黄鉄鉱のさいころ形の結晶がそのまま褐鉄鉱にかわって黄鉄鉱の形をした褐鉄鉱もあります。

このような褐鉄鉱を、長野県ではブ石とよんでいます。
色は褐色で条こんも褐色ですが、水分などによって、色もかなり違います。

比重は4.0、硬度は約4~5.5です。成分は鉄と酸素とからなり、鉄を約60%ふくみます。

砂鉄

砂鉄は鉱物の名前ではなく、砂のように細かくなった鉄の鉱物のことをいいます。

砂鉄は、その大部分が磁鉄鉱です。




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