地球の内部と表面はどのようにわけられているの? わかりやすく解説!

地球の姿

地球は、地球をとりまく大気をふくめて大きく気圏・水圏・岩石圏と内圏の4つの圏にわけられ、これを地球の四圏といいます。


気圏

地球をとりまいている大気の部分を気圏といいます。
最近、人工衛星やロケットの発達によって地球から離れた大気層の厚さや構造がだんだんわかってきました。

気圏に、その性質や構造の違いから対流圏・成層圏・電離圏・外気圏の4つにわけられます。

対流圏

地表から高さ12キロメートルくらいまでのところをいいます。
対流圏では、高さが増すにつれて気温が下がります。
また、対流圏では、雨・雲などの気象現象が起こるところでもあります。

対流圏と成層圏の境の面を圏界面といいます。
圏界面の高さは、緯度によって異なり、赤道付近で16~17キロでもっとも高く極に近づくにつれて低くなります。

成層圏

高さ12~80キ口くらいまでのところを言います。
清掃圏の下部のほうに、太陽の紫外線を酸素が吸収して生じたオゾンを多くふくむ層があります。

これをオゾン層と言います。

また、上部には、ときどき絹雲に似た銀白色の雲があらわれます。
これを夜光雲といい、高緯度地方では、日没後、および日の出前によく見られます。

電離圏

高さ80~800キロくらいのところを言います。
電離圏には、電波を反射する層があり、これを電離層といいます。

この電離層がE層とF層とにわかれており、F層は、昼間さらにF1層とF2層とにわかれます。

地上70~80キロのところにもD層と呼ばれる電離層があります。
このほか、80~100キロくらいのところには非常に小さい天体が大気の抵抗を受けて高温になり発光する、流星も見られます。

また、高緯度地方の上空では、オーロラ(極光)も見られます。
オーロラは黄緑色や赤色・青白色をした美しいものでカーテン状やアーチ状の形に見えます。

このオーロラは、太陽面の爆発によって出される電気を帯びた粒子が大気中の酸素や窒素も原子や分子にぶつかって発光したものです。

外気圏

電離圏の上層で、800キロ以上のところを言います。
最近、人工衛星による観測で、非常に強い放射能をもった層が地球をとりまいていることがわかりました。

この放射能帯をバンアレソ帯と言います。

バンアレン帯は、太陽から出される電気を帯びた粒子が地球の磁場のために、ある決まった場所に集まってできたものです。

水圏

地球の表面に分布している海・湖沼・河川・地下水などをふくめて水圏といいます。
水圏は、地球表面積の約70パーセントをしめています。
地球上の水の98パーセントは海水です。

大気中の水分は、海水の量とくらべると、わずかなものですが雨・雲などの気象の変化にたいへん重要な役割りをもっています。

そのほか、海・河川などの水は流水となって、地表の変化をもたらします。



岩石圏と内圏

地表から30~40キロの地殻の部分を岩石圏といいそれより下の地球の中心までを内圏といいます。

岩石圏をつくっている元素は、主に酸素・ケイ素・アルミニウム・鉄・カルシウムで全体の約90パーセントをしめています。

内圏は、マントルと核にわけられ、核は、ざらに外核と内核にわけられます。

地球の内部のつくりや性質は地震波の伝わりかたなどから、くわしく調べています。

三圏の交流

地球の四圏のうち、気圏・水圏・岩石圏の三圏は地表の近くでは互いに関連しあって循環しています。

水圏の水は、太陽熱によって蒸発して水蒸気気になり気圏に入ります。
気圏に入った水蒸気は雲をつくり雨を降らせ、水圏に戻ります。

この水は川となり岩石圏を浸食したり風化させたりして岩石圏の様子をかえていきます。

浸食された物質は、積み重なって体積岩をつくります。
また、岩石圏内にある炭素や窒素は火山活動や生物の呼吸などで気圏に出て行きます。
気圏に出た気体は、また雨となって水圏へと戻ります。

このように、気圏・水圏・岩石圏の三圏はそれそれが関連しあって循環していることがわかります。

地磁気

地球上で磁針が、ほぼ南北の方向を指すことは地球が1つの大きな磁石になっているからです。
この地球自身が持っている磁気を地磁気といいます。

磁石の針がしめす北極と南極の位置に、地理学上の北極と南極とは一致しません。
また、磁石がしめす北極・南極の位置は、長い年月に少しずつ移動していきます。

磁針に磁力線と平行になる性質があるので子午線の方向や水平面とある角度をなしています。

磁針の指す北の方向と地理学上の北の方向とのなす角を偏角といい水平面とのなす角を伏角と言います。

まだ、ある地点での地磁気の強さを全磁力といい全磁力の水平方向の分力を水平磁力、鉛直方向の分力を鉛直磁力といいます。

いっぱんに、偏角・伏角・水平磁力を地磁気の3要素といいます。

宇宙線

宇宙のどこかで発生して昼も夜も四季の区別なく地球上に降り注いでいる強い放射線があります。

これを宇宙線といいます。

宇宙線は、エネルギーの非常に大きい電気を帯びた粒子で物質を貫通する力を持っています。

この宇宙線がどこで発生したかについてはいろいろな説がありますが、まだ定説はありません。




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