プリズムとスペクトルとは?色の光の屈折率とは?

熱・音・光

プリズム

下の図のようなガラスの三角柱を、ガラスのプリズムと言います。
プリズムは、ふつグガラスでできていますが、特殊な研究に使われるものは水晶や岩塩などで作ることもあります。

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このプリズムを通して物をみるとまっすぐ前にある物は見えないで横か上下にある物が見えます。

このわけは光がプリズムを通るときに、屈折して、光の進む方向がかわるからです。


光の分散

もし物の色が白ければプリズムを通してみると、どうなるでしょうかこのときは、白い物のはしに色がついて見えます。

また、太陽光線や電球の光を、プリズムを通して白い紙の上にうつしてみると赤から紫までのいろいろな色があらわれます。

このことは、私たちが色のない白い光だと思っていた太陽光線や電球の光(太陽光線にくらべて少し赤い感じがするが、とくに色があるとは言えない)は本当は赤から紫までのいろいろな色が集まっていると考えられます。

色の違った光はプリズムを通るとき、屈折する割合(屈折率)が、それぞれ違います。

そのため、プリズムをでるときに、色によって出る方向が違ってくるので白紙にあたる場所も違ってきます。
それで紙の上に、屈折する割合によって、色がわかれてついて見えるのです。

このように、1つの光がいろいろにわかれることを、光の分散と言います。
プリズムでわかれた光を、またプリズムで1つに集めると、ふたたび白い光にもどります。

分光器

さらに精密に光をいろいろな色の光にわけて調べるには分光器という器械を使います。

そのしくみは、下の図のように、レンズL1の焦点のところにスリットとよばれる細い隙間があり、レンズのうしろにはプリズムがおいてあります。

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スリットを通ってきた光は、レンズを通った後では平行光線になってプリズムにあたり、プリズムで分散されて色によって、少しずつ違った方向に出ていきます。

これらの光をレンズで集めてやると、Pへ色によって違った位置に集まります。
Pのところへカラーフィルムをおけば、カラー写真が撮れます。



スペクトル

フィルムにうつったものはスリットの像ですがうつり方は、うつそうとする光によって、いろいろ違います。

もし太陽光線なら、赤から橙・黄・緑・青・青紫・紫と切れ目なく続いた写真が撮れます。

水銀ランプやネオンサインの光を使うと、ところどころにぽつんぽつんと、離れ離れにならんだ何本かの色のついた写真が撮れます。

このように、プリズムによってつくられた色の帯がならんでいる状態をスペクトルと言います。

太陽光線のように、切れ目なく続いたスペクトルを、連続スペクトルと言います。
水銀ランプやネオンサインの光のように、離れ離れにあらわれるスペクトルを線スペクトルと言います。

色の光の屈折率

同じ物質でも光の色が違うと、屈折率は違います。
また、同じ色の光にたいしても物質が違えば、それぞれ屈折率は違います。

それで、屈折率をあらわすときは物質と光の色を、はっきりさせなくてはなりません。

しかし、目で感じた光の色によって、屈折率を決めるのは正確ではありません。赤の色といっても、いろいろあります。

正確に色をあらわすには、色によって違う光の波長を決めてその波長の光にたいする屈折率をあらわすことにしています。

光を波と考えてもよいことは、よく知られていることです。
波長は、1センチの1億分の1を、1オングストローム(Å)と言いこれを単位にして光の色のかわりに使っています。

たとえば、6500Åは赤色光になります。




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