でんぷんの性質とは?

可溶性でんぷんとデキストリン

でんぷん粒を熱したり、あるいはうすい塩酸をはたらかせたりすると
でんぷんは水に溶けやすい可溶性でんぷんになります。

可溶性でんぷんは、のりにしたり紙をすくときにまぜたり
糸をつむいだりするときに利用されます。

可溶性でんぷんになると、でんぷんは少し壊れていますが
これがさらに壊されていくと、デキストリンとよばれるものになります。
デキストリンも、のりとして使われています。




でんぷんの糊化

でんぷん粒は、水をくわえただけでは、何の変化もおこしませんが
だんだんと温度を上げていくと、水を吸ってふくれはじめ
ある温度になるとふくれ方が急に激しくなり
ついにでんぷん粒が破れ、中からでんぷんがでてきます。

こうして、液はねばっこくなりのりができます。
このように、のりになることを糊化とい卜ます。

糊化温度

でんぷんからのりができるときの温度
正確には、でんぷん粒が急にふくれあがる温度を糊化温度といいます。

糊化温度は、どのでんぷんでも同じというわけではなく、そのでんぷんをふくむものによって、いろいろと違います。

糊化温度のいちばん低いのはトウモロコシのでんぷんで64~71℃
いちばん高いのは、サツマイモのでんぷんで82~83℃です。

でんぷんの糖化

でんぷんに麦芽をはたらかせると、甘い水あめができます。
また、ごはんを口の中でよくかむと、だんだん甘みがついてきます。
これは、麦芽やだ液の中に、アミラーゼとよばれる酵素があって
でんぷんを分解し、麦芽糖というものにかえるからです。

この反応を、でんぷんの糖化といいます。
できた麦芽糖は、砂糖によくにた物質で水によく溶け、甘みがあります。

アミラーゼは、このほかダイコン・ジャガイモなど
いろいろな野菜にふくまれていますが、熱に弱いので
料理のとき熱するとすぐ壊れてしまいます。

でんぷんにアミラーゼがはたらくと
アミロースは完全に分解されて全部甘い麦芽糖にかわります。
ところが、アミロペクチンは、完全には分解しません。

これは、アミラーゼが、アミロペクチンのえだの分かれめに邪魔されて
はたらきかけることができなくなるからです。

ヨウ素でんぷん反応

でんぷんにヨウ素をはたらかせると青くなることは
19世紀のはじめからよく知られていました。

今でもこのヨウ素でんぷん反応は
でんぷんを調べるときによく利用される。
大切な反応なのです。

ヨウ素でんぷん反応の液は、ヨウ化カリウムの20パーセント水溶液に
ヨウ素をくわえた、かっ色の液です。
この液の一滴をでんぷんの水溶液にくわえると、濃い青色から紫色になります。

このように着色したものを
静かに温めていくと色は消えますが液を冷やすとまた色がつきます。

でんぷんには、アミロースとアミロペクチンの2つの成分かおりますが
ヨウ素でんぷん反応の色もそれぞれ違います。

アミロースは、この反応で青色になりますが
アミロペクチンは、赤みをおびた青から紫色になります。
ヨウ素でんぷん反応は、でんぷんが分解されて麦芽糖になると
もう見られなくなります。

それで、この反応を使って
でんぷんがどのくらい分解されたかを調べることができます。



実験

充分にかんで甘みのなくなったチューインガムをさらにかみ
でてくるだ液を集めます。
また、でんぷん1グラムを100立方センチの水とまぜて温めた
でんぷん液をつくっておきます。

つぎに、何本かの試験管にでんぷん液1立方センチと
だ液1立方センチをまぜ、体温くらいに温めておいて
5分おきにヨウ素液を一滴ずつくわえていきます。

はじめは、ヨウ素液をくわえると、青い色になりますが
時間が経つにつれて、反応の色がでなくなります。
これは、だ液によって、しだいにでんぷんが糖化されていくからです。

フェーリング液との反応

酒石酸カリウムナトリウムの塩基性溶液に
硫酸銅を溶かしてつくった青色の溶液を、フェーリング液といいます。

試験管に、このフェーリング液を少しとって
ぶどう糖をくわえ、沸騰させると、それまで青かった液が
たちまち赤くにごりはじめ、やがて赤い沈殿ができます。

これは、硫酸銅が、ぶどう糖で還元されて、赤い酸化第一銅にかわったからです。
フェーリング液を還元する性質は、ぶどう糖だけでなく、麦芽糖や乳糖も、もっています。

ところが、でんぷんには、この性質がありません。
また、でんぷんと同じように、ぶどう糖が結合してできたグリコーゲンにもありません。
そこで、でんぷんやグリコーゲンが分解されたかどうかを確かめるために
この反応が利用されます。

実験

まず、つぎのような2種類の溶液をつくります。
①結晶硫酸銅34.6グラムを500立方センチの蒸留水に溶かす。

②酒石酸カリウムナトリウム173グラムと
水酸化ナトリウム50グラムを500立方センチの蒸留水に溶かす。

①と②の溶液を、それぞれ2立方センチずつとってよくまぜ
これにだ液で消化したでんぷん液をくわえバーナーで熱します。

すると、赤い沈殿ができます。
これは、でんぷんの分解によって、麦芽糖ができた証拠です。
この麦芽糖が、フェーリング液を還元するのです。

だ液をくわえなかったでんぷん液は、反応しないことも確かめましょう。







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