酸と酸性とは? 酸の性質とは?

アサガオの花やシソの葉からしぼりとった色水に
酢やナツミカンの汁を入れると色が赤くなります。

一方、この色水に、灰じるのうわずみ液を入れると色が青くなります。

また、酢のかわりに塩酸を灰じるのかわりに
水酸化ナトリウムの水溶液を使っても、同じ実験ができます。
酢や塩酸は酸とよばれ、水酸化ナトリウムは塩基とよばれます。

酢や塩酸と、灰じるや水酸化ナトリウムの水溶液とでは
花の色水のかえ方が違います。

この酸や塩基は、どのような性質をもっているか調べてみましょう。




二酸化炭素の水溶液

二酸化炭素は、15℃の水に、水と同じくらいの体積が溶けこみます。

二酸化炭素の水溶液に、青色リトマス紙と赤色リトマス紙を入れると
青色リトマス紙は赤くなりますが赤色リトマス紙は色がかわりません。

一方、乾いた二酸化炭素の気体の中に
青色リトマス紙と赤色リトマス紙を入れてみると
どちらも色がかわりません。

しかし、この場合でも、リトマス紙が水分を吸っていたり
二酸化炭素がよく乾いていないで水分をふくんでいたりすると
二酸化炭素の水溶液のときと同じよう青色リトマス紙の色が赤くかわります。

これは、二酸化炭素の気体が二酸化炭素やリトマス紙に
ふくまれる水分といっしょになって
二酸化炭素の水溶液と同じはたらきをするからです。

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二酸化炭素は、水に溶けると、水と反応して
図の式のように炭酸ができるのです。

この実験によって、乾いた二酸化炭素(濃硫酸を通す)は
乾いたリトマス紙(塩化カルシウムデシケーターに入れる)の色を
かえるはたらきがなく、水に溶けて炭酸になること
青色リトマス紙の色を赤色にかえるはたらきをもつことがわかりました。

炭酸のように、青色リトマス紙の色を赤色にかえる物質を酸といいます。
また、酸のもっている性質を酸性といいます。

酸の電離

二酸化炭素が水に溶けた炭酸は、酸のはたらきをしますが
炭酸そのものが酸のはたらきをするのではありません。

炭酸の一部に水とはたらきあって、左の①式のように変化し
ヒドロニウムイオンH3O+と炭酸水素イオンHCO3とに分かれています。

同じように、塩化水素が水に溶けると塩酸という酸になりますが
塩酸では、そのすべてが水とはたらきあって
上の②式のように、ヒドフニウムイオンと塩素イオンとに分かれています。

このように、酸が、ヒドロニウムイオンと
炭酸水素イオンや塩素イオンのような陰イオンとに分かれることを
酸の電離といいます。

酸のはたらきをするのは、炭酸や塩酸そのものでけなくて
これらが電離してできるヒドロニウムイオンH3O+なのです。

電離によってできる陰イオンは、酸のはたらきには直接関係しません。



水素イオン

酸の電離によってできるヒドロニウムイオンは酸からでる水素イオンが
水の分子とむすびついてできたものです。

つまり、酸からでる水素イオンは、水中ではそのままで入れなくて
必ず水の分子とむすびつき、ヒドロニウムイオンになっているのです。

しかし、ふつうは、ヒドロニウムイオンを
水中の水素イオンという意味で
たんに、水素イオンといっています。

ですから、ここでも、とくにヒドロニウムイオンと水素イオンH+を区別しないで、両方とも、水素イオンH+と書きあらわすことにします。

したがって.いま述べた意味での水素イオンを使って
酸と酸性をいいあらわすと酸というのは
電離によって水素イオンH+をつくりだす物質のことであり
酸性とは、水素イオンH+のもっている性質であるということができるのです。

酸の性質

酸は、水素イオンH+をつくりだす物質ですから
いろいろな酸は、水素イオンの性質を共通にもっているわけです。

つまり、酸に共通な性質は、水素イオンの性質ということになります。
水素イオンのおもな性質は、つぎのとおりです。

① 酸味をもっています。
これは、水素イオンの刺激による味です。

② 亜鉛・スズなどの金属とはたらきあって水素を発生します。
これは、これらの金属原子が、酸の中の水素イオンに電子をあたえ
水素ガスにするからです。

金属は、イオンになって、水に溶けるのです。

③ リトマスのような指示薬に、酸性に特有な色をつけます。

④ 塩基と中和反応をおこします。







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