ベルとブザーのしくみとは? わかりやすく解説!

電気

ベルとブザー

電磁石が、電流の流れるときだけ磁石になって鉄片を引きつけ電流を切ると引きつけなくなる性質を利用したものにベルとブザーがあります。


ベル

ベルのしくみは、図のようになっています。

乾電池の1つの極からでた銅線はボタンスイッチを通ってベルの1つの端子につながりこの端子は、電磁石のまき線につながっています。

bandicam 2015-04-20 12-56-23-714-min

電磁石のまき線のいっぽうのはしはねじ接点を通ってベルのいっぽうの端子に出てきます。

この端子から出た銅線が乾電池のもういっぽうの極につながっていて電流の流れる道をつくっています。

いま、ボタンスイッチを押すと電流が流れて電磁石がはたらき、そのまえにある鉄片をひきます。
この鉄片には、たたき棒がついているので、それがベルをうちます。

ところが、鉄片がひきつけられるとねじ接点がひらくようになっているので、電流が切れます。
電流が切れると電磁石ははたらかなくなるので鉄片はばねの力でもとにもどり、ねじ接点がくっつきます。

ねじ接点がつけば、また電流が流れて、はじめの状態になります。
これが何回も繰り返されて、ベルは鳴り続けるわけです。

このベルは、電磁石の性質をうまく利用したおもしろい機械ですがもっとも大切なことは電流が流れると接点がひらいて電流が流れなくなり、流れなくなると、接点がとじて電流が流れるようになるつまり、原因が結果を生じ、その結果がもとの原因を生じるということです。

この原理は、振動をつくりだす場合によく利用されているものです。

ベルの音の振動数

ベルは、ふつう1秒間に20回ぐらい鳴ります。
言いかえると、たたき棒は1秒間に20回振動します。
これは、なにによって決まるのでしょう。

まず電流が流れて、ネジ接点が切れるまでの時間は鉄片とたたき棒の重さが重いほど、遅くなります。

(これは慣性と言って、止まっているものはいつまでも止まっていようとする性質があり重いものほど慣性が大きいからです)

つぎに電流が切れて、鉄片がもとの位置にもどるまでの時間はばねが弱いほど遅いわけです。

このようにベルが1秒間になる回数は鉄片やたたき棒の重さが重いほどまた、ばねの強さが弱いほど少なくなります。

反対に、鉄片をかるく、ばねを強くすればなる回数が多くなるわけです。



ブザーのしくみ

ベルは、電磁石を使って鐘をたたくようにしたものですが。

ブザーは、電磁石で振動板をふるわせその振動を空気に伝えて、音を出すようにしたものです。

電磁石を使って振動させる方法はベルとほとんど同じですがその振動数が、ベルのたたき棒よりもずっと多くなっています。

これは、振動数が、1秒間に1000回から数千回の音がいちばん耳によく聞こえるからです。
そのため、ばねは、ベルより強いものが使われています。

ばねの強さを調整したり、ばねにつけた重りの大きさをかえたりすると、音の高さ(振動数)がかわります。

また、ばねの振動だけでは音が小さいので振動板の共振を利用して音を大きくするようにつくってあります。

ベルの場合も、音は、ばねや鉄片の振動で出るのではなくたたかれた鐘の振動によって出るので、この音の振動数はたたき棒の振動数よりも、ずっと高いものになっているわけです。




タイトルとURLをコピーしました