摩擦電気の起こり方とは? 物をこすって起こる電気とは?

物をこすって起こる電気

ビニルの下じきやものさしを
手や布きれでこすると小さい紙きれを吸いつけるようになります。

こすり合わせたものが、軽いものを吸いつけることは
紀元前500年ごろから知られていたと言われています。

このことが電気のはたらきによることがわかったのは、16世紀ごろです。
このように、摩擦によって起こる電気を、摩擦電気と言います。

こするものが湿っていたり、空気の湿度が高いときは
摩擦電気が逃げてしまいやすいので摩擦電気が起こったことが、わかりにくくなります。

日本では、空気の乾燥している冬に摩擦電気の現象を身近に見ることができます。
くしで紙の毛をすいているとき、くしに摩擦電気が起こり
紙の毛を吸いつけることがあります。

またナイロンなど合成繊維のシャツと、毛のセーターを重ねてきていると
摩擦電気が起こって、パチパチという小さい音が聞こえることがあります。




電気振り子

細い絹糸に小さいコルク球や、発泡ポリスチレンの球などをつけた振り子をつくります。
この振り子を使って、摩擦電気の性質を調べることができます。

摩擦した物を球にくっつけると球は、摩擦した物からはじき飛ばされるようになります。

このように、電気振り子の球に近づけたとき
球をひきつけたり、球をはじき飛ばすものは、電気をもっていることがわかります。

+の電気と-電気

摩擦電気は、ビニルやナイロンばかりでなく
ガラス・エボナイト・硫黄などにも起こります。

また、金属棒でも、エボナイトなど、電気を通さない物で
えをつけておくと、摩擦電気が起こることを確かめることができます。
いろいろなものに起こった摩擦電気の性質を、電気振り子で調べてみましょう。

実験

エボナイト棒を毛皮でこすって摩擦電気をお越し
エボナイト棒を電気振り子に近づけます。

振り子は、エボナイ卜棒にひきつけられ、しばらく棒にふれていますが
やがて、エボナイト棒に退けられるようになります。

このようになった振り子の球は
エボナイト棒にはけっして吸いつけられないで、逃げまわっています。

つぎに、絹の布で摩擦したガラス棒を
この球に近づけてみるとエボナイト棒に退けられていたのに
こんどは、ガラス棒にひきよせられます。

しばらくの間、ガラス棒にふれていますが
やがて、ガラス棒に退けられるようになります。

この球は、摩擦したエボナイト棒には、吸いよせられます。

この実験から、ガラスに起きた電気と、エボナイトに起きた電気とは
どちらも電気振り子の球をひきつける性質をもっているけれども
何か違いのあることがわかります。

そこで、ガラスに起きた電気を+(正の電気)
エボナイトに起きた電気を-(負の電気)と約束しています。

エボナイトとガラスだけでなくビニル・ナイロン・アセテート・硫黄など
いろいろなものを組み合わせて、摩擦したときに起こってくる電気を
前と同じように電気振り子を使って調べてみると
電気には種類がふたつしかないことがわかってきます。

ですから、電気の種類をわけるには、+と-だけで区別してやれば、充分なのです。

この実験からわかるように、同じ種類の電気(+と+・-と-)は退け合い
違う種類の電気(+と-)は引きあいます。

この力は、両ほうの電気が多いほど強く、距離か近いほど強いものです。
これは、電気のいちばんもとになる性質です。

この性質を使って、目に見えない電気の分量の単位を約束することができます。

摩擦電気の起こり方

エボナイトと毛皮をこすると、エボナイトには-の電気が起きますが
毛皮のほうには、反対の+の電気が起こっています。
このように2つの物をこすりあわせると2つの物に、それぞれ反対の電気が起こります。

どちらが+で、どちらが-になるかは、物によって違います。
また、同じ物でも、こする相手が違うと+が起こったり、-がおこったりします。

つぎにかいてある物から2つ取り出してこすりあわせたとき
矢印の向いているほうに、+の電気が起こります。

毛皮←髪の毛←水晶←ガラス←木綿←麻←絹←手←木材←金属←ゴム←樹脂←硫黄←エボナイト←プラスチック

たとえば、絹の布とガラス棒を摩擦すると
絹の布には-、ガラス棒には+が起こりますが
絹の布とプラスチックでは、絹の布のほうが+になります。

2つの物をこすりあわせると、なぜいっぽうには+が
もういっぽうには-の電気が起こってくるか
その理由は、まだよくわかっていませんが、つぎのように考えることもできます。

すべての物は原子からできていますが、その原子はまた、+の電気をもった原子核と、そのまわりをまわっているいくつかの電子から成り立っています。
電子の持っている電気の種類は-です。

そして、原子核のもつ+の電気の量は
電子のもつ-の電気の全体の量と等しくなっていて
原子全体としては、電気をもたないのと同じになっています。

だから、原子が集まってできている物は、+と-を同じ数だけもっていますが
摩擦したとき、どちらかの物の-の電気がうつると、うつってきた物は-が多くなり、
とりさられたほうは+の電気が多くなって、+が起こったようになります。







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