月の満ち欠けが起こるのはなぜ? わかりやすく解説!

天文

月は、細かい鎌の形をした三日月に見えることもあり半円の形したり、また、まんまるい満月になったりします。

形のかわるわけは、月はまんまるいボールと同じ形をしていて太陽に照らされ、半分だけ光っているからです。


月の満ち欠けの起こるわけ

ボールを手で持って、電灯の光で照らしてごらんなさい。電灯は太陽です。
私たちと電灯とのあいだの近くにボール(月)がくると照らされている部分が細く見えます。

ボールが電灯の反対側にくると、ボールの照らされてる部分が広くなってきます。

月が満ちたり、欠けたりするのも、これと同じことです。
月の光って見えるところは、太陽の光に照らされている部分なのです。
太陽の光に照らされていない影の部分は、私したちから見えません。

ボールを電灯で照らす場合には、電灯から直接ボールにあたる光のほかにまわりから反射してくる光があるためにボールの影の部分も、私たちには見ることができます。

しかし、空では、太陽から直接にくる光のほかにまわりから反射される光がほとんどないので、月の影になった部分は全く見えません。

ですから、本当に月が細くなったり、まるくなったりするように見えるのです。
ただし、月が新月に近いときには、太陽の光が、いちど地球にあたって反射しその光によって、月の影の部分が照らされ、まるくぼんやりと見えることがあります。

これは、月が非常に細い三日月になったときによくわかります。これを地球照といいます。

月の暗い部分が、地球照をうけてうすく光っていることは望遠鏡で月を見ると、なおよくわかります。

上弦・下弦

地球のまわりを月がまわって動くと地球と太陽とのあいだに月が来て地球の上にいる私たちから見て月がいちばん太陽の近くにきたようになるときを、新月といいます。

しかし月は、まぶしい太陽のすぐそばにくるので私たちは月を見ることはできません。

それから7日ぐらい経って、月が地球から見て太陽から東へ90度離れたときを上弦といい、月は半円形に見えます。

それから、また7日ぐらい経って月が太陽と反対の方向にきたときを満月といいます。このときは、月はまんまるに見えます。

また、7日ぐらい経って、ふたたび地球から見て太陽から西へ90度まで近づいたときを下弦といい、月は半円形に見えます。

新月からの日数を月齢といいます。

月齢7のころが、だいたい上弦、月齢15のころが満月、月齢22のころかが下弦になります。

上弦・下弦ということかを正しくいうと、月が地球から見て太陽と直角の方向に見えた瞬間のことをいうのです。

しかし、ふつうには、新月から満月までを上弦、満月から新月までを下弦とも言っています。



月の位置と太陽の位置

満月のとき、月と太陽は、地球から見て、互いに反対の方向にあたります。

夕方、太陽は西の空にあるので、満月は東に見えます。
したがって、明け方の満月は西に見えます。

また、真夜中には、太陽はちょうど地球の裏側にあるわけですから満月は、真南に見えるのです。

夏になると、太陽は高く昇るのでその道筋の反対側にある満月は、反対に低くしか昇りません。
そして、どんよりとにごり、暑苦しい感じで、南の空に低く昇ります。

冬は太陽が低くなりますから満月は反対に高く昇ります。
明るくさえた冬の満月は、夜空を高く通っていくのです。

新月のときには、月は太陽のすぐそばにあるので太陽のまぶしい光にさえぎられて見えません。
新月から3日くらい経った三日月に、太陽から少し東へよった方向にあります。

このころの月は、夕方、西のほうに細い姿を見せやがて太陽の後を追って沈んでいきます。

月が、太腸の後を追って沈む時刻は毎日、だいだい50分くらいずつ遅くなります。
上弦の月は、午後に見えるのがふつうです。
下弦の月は、これと反対に午前に見えるのがふつうです。

月齢26~27ごろの月は、太陽より少し西によった方向にあります。
そのため、月は、日の出より少し先に、東の空に昇ってきます。

そしてまもなく、太腸の強い光と空の青さのためにこの細い月は見えにくくなってしまうのです。

月が光るのは、太陽に照らされているためです。
それで、月の光っている面は、必ず太陽の方向を向いています。

細い三日月を弓にたとえれば、これにつがえた矢の先の方向に、太陽があるのです。

恒星月と朔望月

月が新月から、つぎの新月になるには、29.53日かかります。これを朔望月といいます。

地球から見て、月がある恒星の方向からふたたび同じ恒星の方向へくるには、27.32日かかります。

これを恒星月といいます。恒星月は、月の公転周期のことです。

朔望月が、恒星月よりも長いのは、月が一公転するあいだに地球もわずかながら公転するため、地球が動いた角度だけ月が余計にまわらなければならないからです。




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