電流と電圧とは?オームの法則とは? わかりやすく解説!

電流

乾電池の+と-に豆電球をつなぐと、電気が+から-ヘ流れて、豆電球がともります。
この電気の流れを電流と言い、流れる電気の多少を電流の強さとよびます。

強い電流と言えば、電気が多く流れていることであり弱い電流と言えば、少し流れていることです。

電流は、目で直に見ることはできません。
しかし、これを水の流れにたとえて考えると、わかりやすくなります。

大きな川ではたくさんの水が流れ、小さな川では少ししか流れません。
大きな川の流れは強い電流にあたり、小さな川の流れは、弱い電流にあたります。

また、池やダ厶にたまっている水は、摩擦電気(静電気)にあたります。


電圧

水が流れるのは、水面の高さが違うためです。
水面の高さが違えば水圧も違い、水圧の高いほうから低いほうへ水が流れます。

電流の場合には、水圧にあたるものを電圧と言います。
水圧が水流を起こす原因となるように、電圧は電流を起こす原因となる力です。

電池の+というのは、電圧が高いほうで、-というのは、電圧の低いほうです。

2つの水槽に、水圧の差がいくらあってもそれをつなぐ、パイプが細ければ、水流も少ないように電圧がいくらあっても、+と-をむすぶ線によって、電流の強さは違ってきます。

電流と電圧の単位

電流の強さをくわしく測るには電流計で測り、アンペア(A)という単位であらわします。
100ワッ卜の電球に流れる電流は、100ボルトの電圧がかかっているとき1アンペアです。

電圧は、電圧計で測り、ボルト(V)という単位であらわします。
単一・単二などの乾電池の電圧は1.5ボルト、家庭にきている電圧は100ボルトです。

電圧が高いほど、電気を流す力が強いので危険になります。
家庭にきている電気に手をふれると、体に電気がながれてビリビリと感じます。
50ボルト以上の電圧のものは、体に直接ふれないように、注意しましょう。

電池のつなぎ方と電圧

電池のつなぎ力には、直列と並列があります。
直列つなぎは、水にたとえると、水槽を何個も積み重ねたようなものです。

水槽を積み重ねるほど水圧が増すように、電池の列直つなぎでは両はしの電圧は、それぞれの電池の電圧の和に等しくなります。

したがって、両はしに豆電球をつなぐと強い電流が流れて明るくなりますが、電池の電気は速くなくなります。

並列つなぎは、水槽を同じ高さのところで横にならべてつないだようなもので水圧は、1個のときとかわりません。

ただし、1個のときより、長いあいだ水が流れます。電池の並列つなぎでも同じです。

電流と電圧の関係

水圧が大きくなれば、水流の勢いが強くなります。
これと同じように、電圧が高くなるほど、電流も強くなります。

実験

直流電流計(1アンペア用)、直流電圧計(10ボルト用)単一乾電池3~4個、エナメル線、300ワッ卜用ニクロム線を用意します。

ニクロム線・直流電流計・直流電圧計・乾電池を図のようにつないで回路をつくったときの電流計・電圧計の針のふれをよんで記録します。

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つぎに、乾電池の数を、2個・3個……と直列につなぎそれぞれの場合で、電流の強さと電圧の大きさを測って記録します。

実験の結果をグラフにしてみるとこれらの点は、図のように、原点を通る1本の直線上にならびます。

このことから「電流の強さは、加える電圧に比例する」ことがわかります。
つまり、電圧が2倍・3倍……となれば、電流の強さも2倍・3倍……となるわけです。

いま、ニクロム線に加える電圧をEボルト、そのときの電流の強さをIアンペアとすれば、この関係は左のような式であらわされます。

E∝I(∝は比例することをあらわす記号)比例定数をRとすると E=I×Rとなります。

このときのRは、電気抵抗または抵抗とよび、電気の流れにくさをあらわします。



オームの法則

ニクロム線に電流を流したとき、電圧・電流・電気抵抗のあいだには

E = I × R ………… ①

(電圧=電流×電気抵抗)

という関係があることがわかりました。これをオームの法則と言います。

オームの法則をあらわす①の式に、つぎのようにも変えられます。

I = E ÷ R(電流=電圧÷電気抵抗)…………②

R = E ÷ I (電気抵抗=電圧÷電流)…………③

この3つの式は、つぎのような計算のもとになります。

(a)電圧がもとめられる

6ボルトの電圧に、電気抵抗5オームの豆電球をつなぐと1.2アンペアの電流が流れます。

いま、このうち電気抵抗の値と電流の強さがわかっている場合は①の式から電圧がもとめられます。

1.2(I)×5(R)=6(E)
と、計算によって、6ボルトがでます。

(b)電流の強さがもとめられる

電圧と電気抵抗かわかっていると②の式から電流の強さがもとめられます。

6(E)÷ 5(R)=1.2(I)

(c)電気抵抗がもとめられる

電圧と電流の強さがわかっていると、③の式から電気抵抗がもとめられます。

6 (E)÷ 1.2(I)= 5(R)

オームの法則は、かんたんなものですがいろいろな電気の計算のもとになる、大切な法則です。




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