食用にする植物とは?おもに種を食べるものとは?

食用にする植物

植物には、食用として大切なものが、たくさん知られています。

ふだん、私たちが、主食にしている米やパンの原料にしている小麦粉などは、イネやコムギの実を利用したものです。

ほかに、野菜や果物などとして食べるもの味噌や醤油の原料にするものなどもあります。


おもに種を食べるもの

イネ・オオムギ・コムギなど、おもに主食として私たちが利用しているイネ科植物の実を、いっぱんに穀物と呼んでいます。

また、タデ科の植物であるソバは古くからの習わしで穀物として取り扱われてきました。

これらの植物の実は、果皮がうすく種とくっついていて、種との区別がはっきりしていません。
したがって、私たちが食べている部分は、おもに種です。

このほか、クリやクルミなども、食べる部分は、種の中の子葉です。

イネ

アフリカやアジアの熱帯原産の、1年生の草です。
種にふくまれたでんぷんの性質の違いにより、うるちと、もちにわけられ、それぞれに多くの品種があります。

いまでは、品種改良によって北海道のような寒い地方でも作物として栽培できる品種が、つくりだされています。

もみがらを取り除いたイネの実が、玄米です。
玄米をついて、果皮や種皮の部分を取り除いたものが白米で取り除かれたものがぬかです。

白米にするときに、胚の大部分がとれてしまいますので白米のおもな成分はでんぷんだけになりぬかの中には、ビタミンB1などの養分が、たくさんふくまれています。

オオムギ

古くから、作物として栽培されてきた越年生の草です。

世界的には、コムギほど多く栽培されていませんがわが国では、ほぼコムギと同じくらい栽培され、実をおし麦にし麦飯として食べるほか、家畜の飼料にも使います。

その主成分は、米と同じくでんぷんです。

オオムギは、ビールの原料としても大切なものですが、これには、穂の平たいヤバネムギ(ビールムギ)とよばれる品種が使われます。

ふつうのオオムギは、実が、えいからはなれにくいのでカワムギとよばれることがあります。

これにたいして、実がえいからはなれやすいのが、ハダカムギです。

コムギ

1年生、または越年生の草です。
古くから知られており、世界中で、いちばん広く栽培されている穀物です。

実は、えいからはなれやすく、これをひいた小麦粉でパン・うどん・そうめん・中華そば・菓子などいろいろな食品をつくります。

おもな成分は、でんぷんです。



トウモロコシ

1年生の草で、南アフリカの原産と考えられています。

穂についたままの実を、焼いたり、蒸したりして食べるほか粉にひいたりコーンミールなどにして食べます。

おもな成分はでんぷんで、ほかに、たんぱく質がふくまれています。
トウモロコシは、食用とされるほか、家畜の飼料としても大切なものです。

ソバ

1年生の草でアジアの中北部の原産と考えられています。
涼しい地方に適し、長野県の高冷地や東北地方で、おもに栽培されています。

実の殻を取り除いて、そば粉をつくり、おもにそばに加工して食べます。

おもな成分はでんぷんで栄養的にはコムギよりすぐれていますが所以が悪いと言われます。

マメ類

穀物についで重要がものに、マメの仲間があります。

これらは、おもに種の子葉の部分を食べますが、なかには、エンドウやイングンマメなどのように若いさや、つまり果皮の部分をいっしょに食べるものもあります。

ダイズは、さやのまま茹でて枝まめにしたり、種をいったり、煮豆にして食べます。

また、きなこ・豆腐・納豆・味噌・醤油・大豆油などの原料としても大切なものです。
これらは、植物性のたんぱく質や脂肪など、豊かな栄養分をふくんでいます。

アズキは、赤飯に使うほか、あんをつくり菓子の原料に使われます。
エンドウは、さやエンドウにして食べたり熟した種は煮豆にし、若い種はグリーンピースとして利用します。

インゲンマメも、若いときはさやごと食べますし熟した種は煮豆にして食べるほか、菓子などの原料としても使われます。

このほか、マメの仲間にはソラマメ・ナンキンマメなどがよく知られています。




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