風速
風の速さを風速といいます、ふつう風速は空気が1秒間に何メートル動いたかであらわします。
風速5メートルといえば、1秒間に空気が5メートルだけ動いたことをあらわしています。
風速計
風速を観測するには、風速計を使います。
風速計には、いろいろの形のものがあります。
そのうち気象台や測候所でよく使われているのはエーロベン風向風速計です。
風圧計も風向計も木や家の影にならないような高い塔の上が屋根の上にやぐらを建てて、備え付けます。
ふつう、地上から10メートルくらいの高さのところに据え付けるのがいちばんよいとされています。
平均風速
9時に、風速を測るとしましょう。
9時10分まえに、風速計についている目もりをよみます。
そして、ちょうど9時に、また目もりをよんで、そのひらきをとります。
このひらきは、10分間に風が何メートル動いたかを、しめしています。
したがって、この距離を10分間の秒数、すなわち600で割れば、平均の風速がわかります。
このように、10分間の風の動いた距離からもとめた1秒間の風速のことを10分の平均風速、または、たんに日金風速といいます。
気象台や測候所で用いている風速計は風向と風速が同時に観測できるようになっています。
しかし、学校などで使われている風速計は風はい(風受け皿)のついた風速計が用いられています。
この風速度計には、3つの風はいと4つの風はいのものがあります。
風の息・瞬間風速
風は、急に強くなったり、また弱くなったりして吹いています。これを風の息といいます。
風速計で、風速を10分間測っているあいだにも風は強く吹いたり、弱く吹いたりしています。
ですから、こうして測った風速は、強い風や、弱い風を平均したものです。
風速計には、このように平均風速を測る器械のほかに風の息をそのまま、測ることのできるものもあります。
このような器械を使えば、瞬間の風速を知ることができます。
風の息の強いときには、よく船が沈んだり、家が吹き倒されたりします。
これをふせぐには、風の息の性質を知ることが大切です。
気象台では、1つ分間の平均の風速と、瞬間の風速の両方を測っています。
長いあいだの記録を調べた結果によると瞬間の風速は平均の風速のおよそ1.5倍としてよいようです。
もし、平均の風速を観測して、それが24メートルであったとすると瞬間風速は36メートルくらいであったと考えてよいことになります。
ビューフォート風力階級
風速計がなくても、なれてくると、およその風速の検討をつけることができます。
それには、ビューフォート風力階級を使います。
ビューフォート風力階級の表には海の波の有様や陸上の木の揺れ方などを見て風のおよその強さを知るための説明がついています。
この表で風力階級を知るには表の説明のところをよく読んでいまの有様が、この説明のれにいちばん近いかを見ます。
風力階級がわかれば、それから表の風速の欄を見て、だいたいの風速を知ることができます。
たとえば、木全体が揺れていて風に向かって、なかなか歩きにくいほどの強い風が吹いているとします。
このときの風力が吹いているとします。
このときの風力階級は7で、風速は、およそ14から17メートルの間です。
この風力階級は、0から12までわかれています。