固体の膨張率
ふつうの物質は、温度が高くなると体積が増えます。このことを膨張といいます。
それでは、膨張のしかたは、物質によってどのように違うのでしょうか。
中空のパイプの一端を固定し、他のはしがのび縮みしたときにそののび方が拡大されるような装置をつくります。
一端の固定されている側からゴム管により水蒸気を送りパイプを加熟するようにします。
水蒸気は、フラスコの水を加熟することによってつくることができます。
管の他のはしにあけた穴から、水蒸気が逃げるようにしておきます。
銅・アルミニウム・鉄・ガラス・黄銅などのパイプを用いてこの実験な行ってみましょう。
水蒸気で熱せられたパイプの膨張する割合が物質によって違うことがわります。
パイプの長さ、太さ(直径)、パイプの厚みパイプを通る水蒸気の温度などの条件を実験する物質全部についてほぼ等しくて実験結果をくらべることが大切です。
注意して、何度も実験してみると膨張する割合は物質の種類によって違うが同じ種類の物質ではだいたい等しいことがわかります。
この場合、パイプの太さも膨張により変化しますが長さの変化にたいして、非常に少ない変化ですので太さの変化は考えなくてもよいのです。
このように長さの膨張だけを問題にするとき線膨張という言葉を使います。
正確には、温度が1℃上がるときにのびる長さのもとの長さにたいする割合で膨張の程度をあらわします。
これを線膨張率といいます。
線膨張率は物質により特有の値すなわち、物質の特性をあらわす数値です。
線膨張率をはかれば、その物質が何であるかをある程度推定することができるのです。
液体の膨張率
図のような容器に水を満たし、液の温度が測定できるように温度計を入れます。
この装置を水槽の中に入れ、水槽の中に60℃ぐらいの湯を入れます。
温度が5℃上がるごとに、ガラス管の液面が上がった高さを測定し
温度と液面の高さとの関係をグラフにします。
水のかわりに、エチルアルコールを入れて水と同じ方法で実験し、液面が上がった高さとアルコールの温度とり関係をグフフに書きます。
グラフを見てわかるように、水とエチルアルコールとでは膨張のしかたが、違っていることがわかります。
液体も固体と同じように温度が高くなると膨張しますがこの場合は体積が膨張します。
体積が膨張する割合を体膨張率といいます。
体膨張率は、物質の種類によって違い液体の体膨張率は、液体によって一定の値をとります。