石油の成分
石油はいろいろな炭化水素がまじりあったものです。
炭化水素というのは、炭素原子と水素原子だけからできている化合物でいちばん簡単なのはメタンですが、それよりも分子が大きく炭素がくさりのようにつながったもの、六角の輪につながったもの枝分かれしたものなど多くの種類があります。
どのような種類の炭化水素が多くふくまれているかは、石油の産地によって違います。
たとえば中東地方やアメリカ東部地方の石油はパラフィン系(くさり状)炭化水素が多くふくまれそれにたいしアメリカ西部地方や日本の石油にはナフテン系(分子に輪の部分がある)炭化水素が多くふくまれています。
なお、主成分の炭化水素のほかに、硫黄をふくむ化合物窒素をふくむ化合物、酸素をふくむ化合物なども原油の中に少しずつ入っています。
石油製品
原油から分けてとったり、またそれを加工してつくりだした製品を石油製品とよびます。
もとになる原油の主成分が炭化水素ですから石油製品も当然いろいろな炭化水素の混合物です。
石油製品には、石油ガス・ガソリン・灯油・軽油・重油・石油コークス・アスファルト・潤滑油(機械油)などがあります。
そしてこれらは、おもに燃料や機械の潤滑用に使われます。
なおこれらの用途のほか、石油製品は薬品や化学工業原料として使われます。