中生代の地殻変動
太平洋をとりまく地域では中生代の造山運動は、重要なものの1つです。
しかし、中生代を全体的に見ると、わりあいに穏やかな時代でしだいに海進が進んでいったといえます。
白亜紀の終わりごろには、海進がもっとすすみ海はゴンドワナ大陸の中に入りこんでいきました。
そうしたあいだに、古生代の末にできたテーチス海域にはやがて、アルプスやヒマラヤなどの大山脈となる非常に厚い地層が堆積されていきました。
しかし、中生代も終わりごろになると、造山運動がしだいに活発になってきました。
ゴンドワナ大陸の分断
テーチス海の北と南に広がるアンガラ大陸とゴンドワナ大陸の内部には古生代後期にはじまる堆積盆地があり、さかんに陸成層を堆積していました。
現在、広い海で隔てられているオーストラリア・インド半島・アフリカ・南アフリカなどの各大陸の内部の堆積物は、互いによくに似てます。
さらに、その中から発見される陸上植物や動物の化石も、たいへんよく似ています。
このようなことと中生代の海成層の分布とから考えるとかつては大きな陸地をなしていたゴンドワナ大陸も中生代を通じて南北方向に進入してきた海によりしだいにわけ隔てられていったと思われます。
しかし、その細かい仕組みについてはいろいろの大切な問題が、わからないままに残されています。
アルプス造山運動のはじまリ
テーチス海に覆われていた南ヨーロッパ地方には長いあいだ、地向斜として厚い地層の堆積が続けられていました。
ところが、ジュラ紀も終わりごろになると、しだいに造山運動がはじまってきました。
堆積物の一部はしゅう曲し、海中から姿をあらわして弧状列島群をつくるまでになってきました。
さらに白亜紀になると、この造山運動は、ようやく著しいものになってきました。
同じころ北アメじ力ではララミー地変とよばれる造山運動が激しくおこなわれ、また、日本をふくむ東南アジアの各地には佐川造山運動と言われる地殻が変動がおこりました。