古生代の生物とは?先カンブリア代と古生代のさかいとは?

先カンブリア代と古生代のさかい

古生代のはじめになると、かなり進化した生物があらわれてきました。
サソヨウチュウなどは、その例で古生代の最初の地層から、急にたくさんでてきます。

古生代と先カンブリア代の生物界をくらべてみると、たいへんな違いがあります。

生物は時代が経つにつれて下等なものから高等なものへと進化してきたことが知られています。

とくに、先カンブリア代から古生代へうつるところに、著しい進化がありました。


古生代の海

古生代の前期には、サンヨウチュウがもっとも栄えました。

サンヨウチュウは、甲殻類のエビやカニと同じ仲間で体の長さは、ふつう数センチ以下ですがなかには10センチ以上もの大きなものが知られています。

そのほか、腕足類・オウ厶ガイ類・フデイシ類もたくさん見られます。

中期には、前期に栄えた生物も、かなり住んでいましたがそのほかに、サンゴ類・ウミユリ類が栄えました。
しかし、サンヨラチュウは、しだいに衰えはじめました。

後期になると海に栄えたのは、有こう虫類・サンゴ類・腕足類・ウミユリ類などです。
なかでも、有こう虫類のボウスイチュウ(フズリナ)がとくに栄えました。

ボウスイチュウは、ぼうすい形をした石灰石のからをもち直径が数ミリから数センチの大きさのものです。

これらの生物は、現在の熱帯地方でサンゴ類か栄えてさんご礁をつくっているように、そのころの世界各地の海に栄えてさかんに、さんご礁やセッカイ岩をつくりました。

古生代の地層にみられるフズリナセッカイ岩やサンゴセッ力イ岩などはいずれも、このようにしてできたものです。



魚類時代

古生代中期に最初の脊椎動物として魚類があらわれてきました。

しかしこの魚類は、すべて淡水魚類なので果たして魚類の最初のものであるかどうかについては、はっきりわかっていません。

中期の後半になると、魚類は、ますます栄えてきました。
とくに、甲冑魚類・肺魚類などの下等な魚類が栄えました。
したがってこの時代のことを、魚類時代ともいいます。

現在も、この時代の甲冑魚の仲間としてシーラカンスが生き残っていることが知られています。

生物の上陸

植物は、古生代前期までは海藻類など海に生育するものばかりでしたが中期後半には、陸上に生育するプシロフィンと言われる下等なシダ植物があらわれはじめました。

このシダ植物とともに、サソリ類に似たものや両せい類の祖先などの最初の陸上動物があらわれてきました。

ですから、古生代前期までの陸上には生物の姿が全く見られず寂しい風景でした。
しかし、中期の半ばごろから、陸上にも、植物や動物が栄えはじめようやく、潤いのある世界になってきたと言えます。

大森林時代

古生代の後期は、大森林時代とも言われ、陸上にはシダ植物などがしげりました。
とくに、リンボク・ロボク・フウインボクなどは、各地に栄えました。
これらの植物は、地中にうずもれて炭化し、石炭をつくりました。

石炭をふくむ地層には、いろいろな時代のものがありますが現在、もっともさかんに採掘されているのは、古生代後期の地層からです。

そのため、この時代のことを石炭紀とよんでいます。

陸上植物が栄えてくると、サソリ類をはじめとしてクモ類や昆虫類など、空気呼吸で陸上に住む動物も栄えはじめました。




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