湖は、いろいろの原因によってできますができかたによってわけると、つぎのようになります。
火山に関係のある湖
カルデラ湖
カルデラに水がたまったもので、日本にはたくさんあります。
北海道の洞爺湖・支笏湖・司寒湖・屈斜路湖・摩周湖、東北地方の十和田湖・田沢湖・渚苗代湖、鹿兄島県の池田湖などが代表的なものです。
形は、まるみを帯びていて、たいてい深く水もすんでいます。
火口湖・火口原湖
火山の噴火口や火口原に水がたまったものです。
火口湖には、蔵王山のお釜(宮城県)や白根山の湯釜(群馬県)霧島火山帯にある大浪池(鹿児島)などがあり、ほとんどまるい形をしています。
火口原湖は、二重式火山や三重式火山の外輪山と中央火口丘のあいだの火口原にみずがたまったものです。
箱根山の芦ノ湖はその代表的なものです。
マール
マールは、溶岩を噴出したかった火口だけの火山です。
ふつうはまるい形の湖になっていることが多いのです。
秋田県の男鹿半島の一の目潟、二の目潟、三の目潟がその例です。
火山せき止め湖
火山の噴火のときの溶岩で、川や谷がせきとめられ、湖ができることがあります。
富士山の北にある富士山の北にある富士五湖や、日光の湯ノ湖がその例です。
日光の中禅寺湖は、もとの湖が男体山の溶岩で湖水の出口をふさがれさらに大きく深くなったものと思われます。
吹き島圏の裏磐梯にある檜原湖・小野川湖・秋元湖は1888年に磐梯山に土や砂が川をせきとめてつくった湖です。
火山に関係のない湖
断層湖
断層によって落ち込んだところに水がたまってできた湖です。
琵琶湖(滋賀県)・諏訪湖(長野県)などは、このようにしてできました。
シベリアのバイカル湖、アフリカのニアッサ湖・タンガニーカ湖など細長くて深い湖は、両側が断層でおちてできた。
地溝にできたもので、やはり断層湖に入ります。
せきとめ湖
火山に関係なくできたせきとめ湖があります。
地震や大雨のときの山崩れなどで、水がせきとめられたものです。
神奈川県の震生湖は、1923年の関東地震のときにこのようにしてできた湖です。
また、川の本流がたくさんの土砂を押し流し支流の出口をせきとめて湖をつくることがあります。
これもせきとめ湖で千葉県の印旛沼・手賀沼は利根川の支流がせきとめられたものです。
三日月湖
川が自由に曲がりくねって流れているところでは流水のはたらきで川の一部がきられて、川の流れ道がかおることがあります。
そして、まえに川であった曲がった部分が三日月形の湖になって残ります。
北海道の石狩川に沿って、このような三日月湖がたくさんみられます。
潟湖(ラグーン)
海岸にそって流れる潮流によって砂浜が細長く伸びていき、海の一部をとじこめてできた湖です。
秋田県の八郎潟や北海道のサロマ湖は、このようにしてできた湖です。
潟湖はわりあいに浅い湖で、いまでも塩分をふくんでいるものが少なくありません。
氷食湖
氷河が流れて土地を削った低いところに、水がたまってできた湖です。
ヨーロッパ北部や北アメリカ北部に多くみられますが氷河が広く発達しなかった日本にはみられません。
人工湖
川や丘陵の一部をせきとめて、人工的につくられた湖です。
最近、電源開発や洪水調節のために、山奥にダムがつくられたくさんの人工湖ができました。
東京都の水道のためにつくられた、奥多摩湖や狭山湖・多摩湖なども人工湖です。