火山の噴出物とは?火山の形と種類とは? わかりやすく解説!

火山ガス

地下のマグマには、たくさんの水分やガスがとけています。
このマグマが地表に出てくると、圧力が下がって溶岩から水分やガスが出てしまいます。

このため、噴火のときには、たくさんのガスを吹き出します。
噴火のときの激しい爆発は、このガスの圧力によるものです。

火山ガスのほとんどは水蒸気ですがこのほかに、二酸化炭素・二酸化硫黄・塩素・一酸化炭素などをふくんでいます。


溶岩

噴火で吹き出した地下のマグマが地上にでてきたものです。
噴火のときに出てくる新しい溶岩の温度は、摂氏950~1200度ぐらいあります。

また、溶岩のねばりけは、火山によって違い噴火のしかたや火山の形と、深い関係があります。

火山放出物

噴火のときには、溶岩のほかに、大小の岩片が吹き飛ばされます。
これらの火山放出物といい、その大きさによって火山岩塊・火山れき・火山砂・火山灰と呼んでいます。

またこのほかに、火山弾・軽石というようなものもあります。

火山弾

まだ固まらない溶岩が、吹き飛ばされて落ちてくる途中空気中で固まったものを火山弾といいます。

その形は球形や卵形など、いろいろなものがあります。

軽石

火口から押し出されたた溶岩から急にガスが逃げ出して冷え固まると非常に穴の多い岩石になります。

これはたいへん軽く、軽石または浮石と呼ばれます。

溶岩流・軽石流・泥流

溶岩流は溶岩が、火口または山腹の割れ目から噴き出してふもとに向かって流れ下るものです。

溶岩のねばりけが小さいとき、その流れは速く、溶岩流の厚さは、うすくなります。

軽石流は、高温の軽石が火口にあふれでて、山腹を流れくだるものです。
非常にたくさんの軽石流が、急にふもとの村落や田畑を襲って大きな災害を起こすことがあります。

泥流は、噴火とともに古い山体の一部が、速い速度でふもとに流れくだるものです。

ふつう、多くの水をふくみ、温度はあまり高くありません。



マール

マグマからわかれたガスが、爆発的に噴出し直径数百メートルの円形のくぼ地(火口)ができます。

火口の周囲には、爆発で飛ばされた岩くずが積もり、丘になっています。
これをマールとに言います。

このくぼ地は、水をたたえることが多く秋田県の一の目潟・二の目潟・三の目潟などは、この例です。

砕屑丘

火山灰や火山れき・軽石などの火山放出物が、火口のまわりに積もってできた山です。
いっぱんに、高さが数百メートル以下の小さな山ですがそのわりあいに、大きな火口をもっています。

溶岩円頂丘

ねばりけが強く、流れにくい溶岩が噴出するとき火口の上にもりあがって釣鐘を伏せたような形になった火山で、鐘状火山ともいいます。

ふつう、噴火口は見られません。

ねばりけが、さらに強い溶岩では、とうのようにつきでたものになります。
有珠山の大有珠・小有珠・昭和新山などは、この例です。

成層火山

円すい形をして、頂上に火口をもっていて、その姿の美しいことが特徴です。
このような形は、軽石や岩くずを激しく吹き飛ばしたり溶岩を流したりすることを何回も繰り返してできたものです。

このような火山を縦割りにすると、溶岩と火山放出物とが層をなして重なっています。
富士山をはじめ、おもな火山の大部分は、この形をしています。

盾状火山

非常に流れやすい溶岩が、静かに流れだし、爆発の弱い場合にできます。
高さが低いわりに、広く長いすそ野をもった平たい形になります。

山腹の傾斜は、非常にゆるやかで、10度以下がふつうです。ハワイの火山は、この例です。

溶岩台地

非常に流れやすい溶岩が静かに流れただけで爆発がない場合は平らな台地ができます。

ふつう、溶岩の量は非常に多く、広々と広がって分布します。
インドのデカン高原は、そのもっとも大きなものの1つです。

カルデラ

火山体の中央部にできた内形のくぼみで、火口よりもはるかに大きなものです。

じれは火山の下の深いところにあった溶岩が噴火によって多量に流れだしたために火山体が、その支えを失って落ち込んだものです。

阿蘇カルデラは直径が25キロもあり、世界でもっとも大きなものです。
またときには、爆発によって大きなくぼみができることもあります。

福島県の磐梯山の北川にあるくぼみは、この例です。

腹式噴火

長いあいだ火山の活動が続けられているうちに火口が移動するとその周りに新しい山体ができます。

こうして1つの火山でも、いくつかの火山体が組み合わさっている場合が少なくありません。このような火山を複式火山と言います。

また、大きい火山の山腹にできる小さい火山体は寄生火山といわれます。

さらに、山体が落ち込んでカルデラをつくった後、中央に新しく小さい火山ができることがあります。

これを中央火口丘と呼びます。その場合、外側の山体を外輪山と言っています。

このように二重になった火山を二重式火山と言い伊豆大島の三原山や阿蘇山をはじめ、たくさんの例があります。

箱根山や浅間山は、三重式火山です。




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