天気図と低気圧の発生・発達・消滅とは? わかりやすく解説!

天気図と低気圧

日本付近に、よく訪れる低気圧は温帯低気圧といい、前線をよく伴います。

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上の天気図は、日本近くでよく見られる温帯低気圧です。
ふつう、温帯低気圧は寒冷前線と温暖前線を伴うことが多く北半球では寒冷前線は南西に伸び、温暖前線は南東に伸びています。


この2つの前線にはさまれたところは、天気はよく、温かい風が吹き込んでいますが、その外側では、冷たい風が吹き込んでいます。

この天気図でもわかるように、低気圧の中心に近い東京では雨が降っています。
しかし、寒冷前線の北側の大阪では晴れています。
前線を伴う低気圧のつくりから、低気圧付近の天気の様子を調べてみましょう。

図は低気圧のつくりをしめしたものです。
この図でもわかるように2つの前線にはさまれた地域は雲もなく晴れていることがわかります。

温暖前線の北側で降る雨は、しとしとと、わりあい長い時間降り続きます。
しかし、寒冷前線の西側で降る雨は強くなったり、弱くなったりしてにわか雨のような降りかたをします。

雨の降っている時間は、わりあいに短いのがふつうです。

あたたかい気団と冷たい気団の性質が非常に異なる温暖前線の場合では前線の北側と南側での温度の違いは約10度くらいになります。

つまり、温暖前線の北にある気団と南にある気団との温度の違いが10度ということです。

また、天気図を見るときには昨日の天気図と、今日の天気図というようにいつでも前の天気図とくらべてみることが大切です。

そうすると、高気圧や低気圧の動き方や、天気の移り変わる様子などがよくわかります。



低気圧の発生・発達・消滅

日本にやってくる温帯低気圧は中国・シベリア・東シナ海などで発生したものがほとんどです。

温帯低気圧は、下の図のように、はじめ前線付近に波がおこりこの波が大きくなってうずまきとなり、だんだん発達していきます。

そして、気圧の谷にそって、東または北東にすすんでいきます。

やがて、閉塞前線ができて、その勢力も衰えていき、最後には消えてしまいます。
北半球での高気圧や低気圧が、西から東へと進んでいくのは地球が自転しているためで、南半球では、これとは逆になります。

しかし、北半球での低気圧も、必ずしも西から東へ進むのではなくそのときの気圧配置によって大きく左右されるのでその進みかたや速さは一定していません。

また、季節によってはり出してくる、気団の影響も受けるので発達のしかたもいろいろです。




気団と前線とは? 日本に影響を及ぼす気団とは?

気団

いろいろな研究の結果、低気圧は、温かい空気と冷たい空気の境目にできやすいことがわかっています。

ちょっと考えると、温かい空気と冷たい空気とが、隣り合っていればすぐに混じりあってしまうように思われますが、そうではありません。

長いあいだ、太平洋の上にあった空気は温かくて、湿り気が多くなっています。
長いあいだシベリア大陸にあった空気は冷たく、乾いています。

太平洋の上とか、シベリア大陸の上というような、広い地域にあってだいたい同じような性質になっている、空気の大きなかたまりを気団といいます。


日本に影響を及ぼす気団

冬は冷たく、乾いた北西の風となって吹いてくる空気は、シベリア気団です。
夏、南よりの風となって吹いてくる、温かくて、湿った空気は、小笠原気団です。

露のころに、オホーツク海や三陸の沖から
冷たくて、湿った北東の風を吹かせる空気を、オホーツク海気団といいます。

このほか、春や秋に影響を及ぼす揚子江気団があります。

前線

温かい空気と、冷たい空気というように、温度や湿度の異なる空気はなかなか交わらないで、境目ができます。
この境目を前線面といい、前線面が地表と交わるところを前線といいます。

前線のところでは、温かい空気(暖気団)は、冷たい空気(寒気団)よりも軽いので温かい空気は、前線面にそって上昇し、冷えてその中の水蒸気が凝結するため前線面の近くでは雲が多く、天気はよくありません。

前線は、暖気団と寒気団の勢力の強さによって温暖前線・寒冷前線・停滞前線・閉塞前線などができます。

温暖前線

温かい空気が、冷たい空気の上に、どんどん這い上がっていく場合には冷たい空気が後ろに下がります。

そして、もと冷たい空気のあったところへ、温かい空気が入っていきます。
このような前線を、温暖前線といいます。

温暖前線が近づくと、はじめに絹雲があらわれ、それから絹層雲が空をおおいやがて雲がだんだん厚くなり、低く下がってきます。
最後に乱層雲になって雨が降り出します。

温暖前線にともなう雨は、しとしと降る弱い雨です。
また雨が降っている地域も広い範囲です。
温暖前線が通ると、風は南よりになり気温も上がり、天気もよくなります。



寒冷前線

冷たい空気が、温かい空気の下に、潜り込んでくる場合には温かい空気は、冷たい空気の前のほうで、その上へのぼり、後ろのほうに下がっていきます。

そして、もと温かい空気のあったところへ、冷たい空気が入りこんでいきます。このような前線を寒冷前線といいます。

寒冷前線が進んでくると、積乱雲が盛り上がって見え、やがて雨が降り出します。
雨の降る範囲はせまく、雷やひょう・突風を伴う強い雨が降ります。
しかし、すぐ止んでしまいます。

寒冷前線が通ると、いままで南よりだった風向が、北または西よりにかわって、温度が急に下がり、天気はよくなります。

温暖前線を天気図にあらわす場合には、前線が通っている位置に線をひいてその線の片側の前線の進む方向に、半円を並べて書きます。

寒冷前線の場合は温暖前線と同じように、前線の進む方向に小さな三角形を並べて書きます。

停滞前線

停滞前線は暖気団と寒気団の勢力が、ほぼ等しいときに生じる前線です。

したがって、前線はゆっくり動くかあるいは、まったく動きません。
停滞前線の近くでは、くもりがちで、また、前線にそって小さい低気圧が発生するため、雨の降っていることがよくあります。

露のころ、雨の日が多いのは、この停滞前線が、本州の南側に発達するからです。

閉塞前線

寒冷前線のほうが、温暖前線よりも速く移動するため寒冷前線が温暖前線に追いついてできる前線を、閉塞前線といいます。




風は吹くのはなぜ? ジェット気流とは? わかりやすく解説!

風の吹くわけ

風は、二地点間で気圧の差があるときに気圧の高いほうから、低いほうへ吹きます。
風には、高気圧や低気圧のように、かなり広い地域のあいだで生じる風もあれば陸風・海風のように温度の違いで生じる気圧の差が原因となって吹く風もあります。


気圧配置と風

風が強く吹くか、弱く吹くかは、二地点間の気圧の差と距離によって違ってきます。
二地点間の気圧の差を、その距離で割ったものを気圧傾度といい気圧傾度が大きいところでは、風は強く吹いています。

風は、北半球では、高圧部から低圧部に向かって、低圧部を左に見るように吹きます。
風向と等圧線との角度は、陸上では30~40度、海上では20~30度傾いて吹いています。
しかし、陸上では地形の影響によって、等圧線とほとんど直角になっていることもあります。

温度の違いによる風

海岸地方で、昼間に海から陸に向かって吹く海風や夜間に陸から海に向かって吹く陸風は温度の違いによって気圧に差が生じて吹く風です。

上の図のように、Aの空気が温まると、膨張するので軽くなり上空では気圧の低いDに向かう風が生じます。
また、Bの上空に空気が流れこむと、空気の量が増えるのでBの気圧はAよりも高くなります。

そこで地上では、BからAへ向かう風が生じます。

大気の大循環

地表が、太陽からうける熱は赤道付近で最も大きく、緯度が高くなるにつれて小さくなります。
このため、赤道付近には低圧部が、極ふきんには高圧部ができます。
しかし、地球上の全てのところで。極から赤道に風が吹いているわけではありません。
それは、地球が球形であり、自転しているために、緯度が30度付近に高圧帯ができています。

この高圧帯から、赤道に向かう貿易風と、極に向かう偏西風とが噴き出しています。

このように30度付近に高圧帯ができるのは地球の表面積は緯度が高くなるほどせまくなるため、極に向かう上空の風は30度近くの上空までくると、それより先には進みにくくなり、風の吹き溜まりになっています。

このため、高圧帯ができると考えられています。

ジェット気流

中緯度地方の約12キロメートルの上空では、極地方と赤道地方からくる温度の違う2つの空気が出会うため、非常に強い西風が帯のように地球をとりまいています。

これをジェット気流といいます。




気圧の変化、気圧配置とは? 等圧線の引き方とは?

空気は、水のような液体ではないので、高さや場所によって、気圧の大きさは異なります。

気圧と高さ

海面上で測った気圧を平均すると、その大きさは水銀柱の高さが76センチの圧力に相当します。

この圧力を1気圧といい。これは約1013ミリバールにあたります。

空気には、圧力によって体積がかわるため、圧力の大きい地上では濃く上空にいくにつれて薄くなります。

上のグラフは、高さと気圧の関係をあらわしたものです。

このグラフからもわかるように、地上30キロメートル以上になると気圧も地上より、ずっと小さくなります。

高さと気圧の関係は、およそ1000メートルくらいまでは高さ10メートルにつき、約1.2ミリバールずつ減っていきます。


気圧の変化

同じ場所で、続けて気圧を測ってみると気圧は時刻とともにかわっているのがわかります。

上のグラフは、5日間の気圧の変化をあらわしたものですがこのグラフからも、気圧はいつも変化し、しかも、気圧の高いときは天気はよいが気圧が低くなってくると、天気は悪くなることがわかります。

等圧線と気圧配置

各地で観測した、気圧の値の等しいところをむすんでできた線を等圧線といいます。

何本かの等圧線をひくことによって気圧の高いところや低いところがどのように分布しているかがわかります。

このように、地図の上に気圧の分布をあらわしたものを気圧配置といい天気記号で述べた、風向・風力・天気、等圧線などを書きこんだものを天気図といいます。

上の天気図は、春の日本付近の気圧配置をしめしたものです。

この天気図を見ると、大陸側に気圧の高いところがあり太平洋側にも気圧の高いところがあります。

そして、日本はちょうど2つの気圧の高いところにはさまれています。
このようなところを気圧の谷といいます。

気圧の谷は天気の移り変わりが激しいところでです。

等圧線のひきかた

等圧線の間隔は、天気によって、2ミリバールおき、3ミリバールおき5ミリバールおきというように、いろいろあります。
日本の気象台や測侯所で出している天気図はふつう2ミリバールおきの等圧線で書かれています。

そして、10ミリバールごとに太い線であらわされています。
各地で観測した気圧が、必ずしも2ミリバールごとの値になるわけではありません。
そのため、等圧線をひくとき、観測値から、平均の値をもとめて、線をひくこともあります。

たとえば、各地で観測した気圧が、1図のようになっているとき1012ミリバールの線をひくとします。

ちょうど、10ミリバールという気圧は、イとエとしかありませんがアやウやオは、1011と1013ミリバールのあいだですからこれらのところは1012と考えて、ア・イ・ウ・エ・オというようにつないでいけばよいのです。

この5つの点をつなぐとき、1図のようにもつなげるし、2図のようにもつなげます。
しかし、1図のほうが、見た目にもきれいであり、実際に2図のように気圧が変化していることもありません。

1014ミリバールの線も、同じようにして引くことができます。
等圧線は、天気図のはしからはしまでつながっているものやまるい形や楕円形をしているものなどがあります。

しかし、等圧線が交わったり、枝分かれしたり、切れたり渦巻きになったりすることはありません。

また、等圧線は、前線のところでは、とがっていますがこのほかのところでは、とがった形にはなりません。



高気圧と低気圧

天気図の中に「高」または「H」という印しのつけてあるところはまわりよりも気圧が高いところです。

ここを高気圧といいます。

高気圧といっても、気圧が1気圧(1013ミリバール)より低くてもまわりよりも気圧が高ければ高気圧になるのです。

高気圧の中では、等圧線の間隔が、比較的広く、風はあまり強くなく中心から時計の針の動きと同じ方向にまわりながら、外側へ噴き出しています。

そして、これを補うために、空気が上層から降りてきて、下降気流を生じます。

空気が降りるときには、温度が上がるため、雲があっても蒸発して消えてしまいます。
したがって、高気土でおおわれている地域は、一般に天気がよくなっています。

天気図の中で「低」または「L」という印のつけてあるところはそのまわりにくらべて気圧の低いところで、ここを低気圧といいます。

低気圧とは、高気圧と同じように、気圧が1気圧より低いということではなくまわりよりも気圧が低いところということです。

低気圧の中では、等圧線の間隔は、せまく風は北半球では時計の針の動きと反対の方向に、まわりから中心へ吹き込んでいます。
また風の強さは、低気圧の中心に近づくほど強く吹いています。

このように、低気圧では、四方から風が吹き込んでいるので中心付近では、上昇気流ができるため、雲を生じくもりがちや雨の降っていることが多いようです。




天気図とは? 天気記号とは? わかりやすく解説!

天気図

昔は、天気の移り変わりを予想するには、ことわざや言い伝えに頼るほかはありませんでした。

気象学が進歩したいまでは、天気図をつくって天気予報が出されています。
天気図は、新聞にも出ていますから、いつでも見られます。

しかし、天気図がどうしてつくられるかまた、どのように読めばよいかがわからないと何の興味もなく利用のしかたもわかりません。


気象の観測をするとき、屋上に出て空を眺めると見渡せる範囲は日によって違いますが、見通しのよいときでもせいぜい数十キロメートルの範囲しか見ることができません。

天気図は広い範囲の天気の様子を一目で見渡せるようにつくられたものです。

そのため、天気図には、たくさんの場所で同じ時刻に観測した天気の様子を記号や数字を使って、書き入れてあります。

天気図を入ると、雨の降っているところや風の強いところなどが、一目でわかります。
また、1日に何回か天気図をつくってくらべてみると時刻とともに天気がかわっていく様子もわかります。

1つの場所の天気は、つぎつぎに移り変わっていますから天気図は観測をしたあと、できるだけ早くつくるようにしなければなりません。

また、天気図に書き入れる天気は、できるだけ、広い地域で観測されたものが必要です。

そのため、各地に散らばっている測候所や気象台海上の船などでは、決められた時刻に観測するとすぐにそれを電話や無線電信で、気象庁予報部に知らせることになっています。

天気図には日本の測候所や気象台で観測した結果のほかに外国の測侯所で観測されたものも書かれています。

外国の気象は、各国の気象台が、無線電信で放送するのを受けるのです。
そして、気象庁予報部では、各地からきた電報を、つぎつぎに天気図に書き入れていきます。

各地で観測してから、天気図に書き入れが終わるまでの時間は、ふつう1時間半ほどです。

天気記号

各地の天気の様子を天気図に書き入れるときはできるだけ読みやすいようにするため、いろいろな記号や数字を使います。

天気図では、風向と風力と天気は、記号で書いてあり、温度は数字で書いてあります。
気象台や測候所で、天気予報をするためにつくる天気図にはこのほかに、気圧、雲の形、雲の高さなど、いろいろなものが書き込まれています。



風向・風力をあらわす記号

風向矢ばねを風が吹いてくる方向にかき、また○印で、観測所の位置をあらわします。
たとえば、北東の風ならば、下の図のアのように、南の風ならば、図のイのように書きます。

風速をあらわすには、2通りあります。
その1つは、風速のかわりに風力を使うものでラジオの気象通報は、この風力で放送しています。

もう1つの方法は、風速をノット(1ノットは、1時間に約1852メートルすすむ速さ)であらわすものです。

この場合には、短い羽根1本は1~7ノット、長い羽根は8~12ノット、三角形の旗は48~52ノッ卜をあらわし、これらを組み合わせて使います。

天気と気温のあらわしかた

晴れ・くもり・雨などの天気の様子は、観測所の位置をあらわす○印の中に図のような記号で書きます。

気温は天気記号の左上に数字で書き入れ、小数点以下は四捨五入します。
こうして、風向・風力・天気・気温を全部書いたときの形は、図のようになります。

これを天気図の中に書き入れたものが、その場所での天気の様子をあらわすことになります。




天気のことわざをまとめてみました! わかりやすく解説!

天気のことわざ

天気がかわると、私たちの生活には、いろいろなことが影響してきます。

いまよりも、自然の影響を強く受けた、昔の人はどんなにか天気のことを気にしたことでしょう。

けれど、昔は天気予報がなかったので、自分で天気を判断しなけばなりませんでした。

天気のうつりかわりを予想するのは、難しいことです。

昔の人たちも、風向きや雲の様子と天気とのあいだに深いつながりのあることが、長いあいだに、だんだんとわかるようになったのでしょう。
そのうちのいくつかは、ことわざとして、いまでも残っています。

ことわざは、地方地方で、大勢の人の経験から出てきたものですから
たくさんあります。
その中には、いま考えても、正しいものもあり
どういうことか、意味がよくわからないものもあります。

もともと、天気のことわざは、自分の住んでいるところから見える山や海の様子や
毎日の生活の経験をもとにしてできたものです。

したがって、せいぜい、半日くらい先までの、予想ができるだけです。
また、その土地にだけしか、あてはまらないものもあります。

つぎに、だいたい、どこの地方にもあてはまるような、天気のことわざを挙げてみましょう。


夕焼けは、晴天の前触れ

温帯地方では、大気は西から東に、うつりかわってきます。

夕焼けが出るということは、西の空が晴れているということですからそのあとしばらくは天気がよいと考えてもいいことになります。

はね雲(うす雲)が出たら雨

月や太陽が傘をかぶったら雨

この2つのことわざは、同じ意味のものです。月や太陽が傘をかぶるのは、うす雲の出ているときです。

低気圧や前線が近づいてくるときには、まず、うす雲が出てきます。
月が傘をかぶる場合、10回のうち、およそ6回は、1日半のうちに雨が降るということを調べた人がいます。

綿雲が出たら晴れ

綿雲(積雲)は、天気のよい日に出るものですがしだいに大きく発達して、入道雲や雷雲になることがあります。

しかし、このことわざは、ふんわりと空に浮かんでいてあまり大きくならない、綿雲の場合を指しているようです。

煙りが西へ流れると雨、東へ流れると晴れ

温帯地方では、西の風が吹いているときは、だいたい天気がよいといって間違いありません。

東の風が吹くのは低気圧などが近づいているようなときに多いのですからこのことわざは、だいたい正しいと考えてよいでしょう。

鐘の音がはっきり聞こえると、雨が近い

鐘の音だけでなく、汽車の汽笛なども、日によってよく聞こえるときと、あまりよく聞こえないときとがあります。

これは、地面から高いところまでの空気の温度がどのようになっているかに関係があることです。

また、空がくもってくると音がよく聞こえるようになります。

冬の西風、日暮れまで

日が出た後に、西または北西の風が強くなりはじめて午後には、いちばん強くなり、夕方になると、おさまることをいいあらわしたものです。

関東平野では、冬の天気のよい日には、よくあることです。

アマガエルが鳴くと、雨になる

ネコが顔を洗うと、雨になる

というようなことわざもありますが、これらは気象のほうからは、説明が難しいようです。




天気とは? 天気の移り変わりとは? わかりやすく解説!

天気

天気という言葉には、2通りの意味があります。

気象のほうでは、ある場所で、ある時刻に測った風向・風速・雲量・気圧・気温・湿度などを、みんなひとまとめにして天気といっています。


天気調べ、天気図などというときの天気は、その意味のものです。

「今日はよい天気です」とか、「何日もうっとしい天気が続く」というときにも天気という言葉が使われます。

このときの意味は、雲量の多い少ないや、雨で雪などが降っているかいないかをあらわしているものです。

この意味の天気には、たくさんの種類がありますが、おもなものは、つぎの通りです。

  • 快晴: 雲量が、0から2までのとき晴れ: 雲量が、3から7までのあいだのとき
  • くもり: 雲量が8から10までのとき
  • 雨: 雨が降っているとき
  • 雪: 雪が降っているとき
  • あられ: あられが降っているとき
  • ひょう: ひょうがふっているとき
  • みぞれ: 雨と雪が、混じって降っているとき
  • 雷雨: 雷が鳴ったり、いな光りがするとき(雷といっしょに雨が降ることがある)
  • 霧: 霧がかかって、見通しが悪いとき(1000メートルより先が見えないとき)
  • 煙霧: 細かい煙の粒などが、空気中に浮かんでいて見通しが悪いとき(1000メートル以上先が見えないとき)

天気は、1日のうちでも、朝と夜とでは違うことがあります。
また。今日と明日とで違うのもふつうです。

2、3日同じような天気が続くこともあります。

1年のうちでは、春や秋には、天気のうつりかわりが早く真夏や、真冬には、わりあい同じような天気が続くものです。

天気のうつりかわリ

遠足とか運動会があるときには、明日の大気のことが気になります。
それは、日によって天気がかわるのは、当たり前のことと思っているからです。

しかし、外国には、何か月ものあいだ、ほとんど毎日、同じような天気が続き明日の天気などを気にしなくてもよい土地もあるのです。

たとえば、インドの平野部では秋の中ごろから春のはじめまでほとんど毎日晴れの日が続きます。
アメリカのカリフォルニアの沿岸でも、夏から秋のはじめまでのあいだ雨らしい雨かぶらないのです。

このような土地にくらべて、日本は天気の変化の激しい国といえます。




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