地球の運動とは? 自転と公転、歳差運動とは? わかりやすく解説!

地球が運動していることは、いろいろなことから確かめられます。

たとえば、地軸を中心にまわっていることは北の空を見るとと北極星を中心にまわりの星がまわっていることからまた太陽のまわりをまわっていることは年収視差が観測できることからも知ることができます。


フーコー振り子

地球が、1日に1回転の速さでまわっていることはフーコーの振り子の実験で確かめることができます。

ふつうの振り子は、いちど振っても、すぐに振動がとまりますが10メートルくらいの長い針金に、重いおもりをつけて振ると何日ものあいだ、振動がとまりません。

このような振り子を振ると、だんだん時間がたつにつれて振動の方向が少しずつ、かわっていくのがわかります。

このような実験をする振り子をフーコー振り子といいます。

フーコー振り子の振動の方向は、日本のように赤道より北にある地方では時計の針のまわる方向にかわっていきます。

もし、この実験を赤道の真上でやると、振動の方向は、少しもかわりません。

そのほかの地方では、1日に一回転よりも遅い速さで振動方向がかわってきます。
日本では、1日にだいたい3分の2回転の速さで、振動方向がかわっていきます。

また赤道より南の地方では振動の方向は時計の針がまわるのと反対の向きにまわっていきます。

なぜこのように、振り子の振れる方向がかわっていくのかは難しい計算をしなくては説明できませんが地球はコペルニクスの言ったように回転しているのだと考えなくてはならないことが証明されます。

自転

地球は1日に1回、西から東すなわち北極から見て時計の針の動きと反対向きにまわっています。
この地球の運動を自転といい、1回自転するのにかかる時問を自転周期といいます。

地球が1自転するのに要する時間は、23時間56分4秒で1日よりも約4分速いことになります。

地球が自転しているために地球上の物体は、ある力をうけています。
いま地球上を運動している物体があるとするとその物体は地球の表面にたいして、北半球では右向きに力をうけます。

この力をわかりやすく説明すると、たとえば、下の図のように、時計の針の動きと反対向きにまわっている円板があります。

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この円板の中心Oにいる人が、同じ速さで、まっすぐ運動しているとき円板の外にいる人から見れば、右へ曲がった運動をしているように見えます。

これは、円板上の人が、右向きに力をうけているためです。
これと同じように地球上を運動している物体は、みなこの力をうけているのです。

この力を転向力、またはコリオリの力といいます。



遠心力

地球が自転しているため生じる力には転向力のほか遠心力があります。

遠心力というのは私たちが自動車に乗っているとき曲がり角で自動車が曲がる場合、乗っている私たちはまわる外側のほうヘと追いやられます。

こお外側へ追いやられる力が遠心力なのです。

この遠心力は、地球では地軸に垂直にはたらいているため赤道で最も大きく、緯度が高くなるにつれて小さくなります。

それはその緯度における地軸に垂直な半径が赤道で最も大きく、緯度が高くなるにつれて小さくなるからです。

公転

地球は、太陽のまわりを、1年に1回まわっています。
これを公転といい、1回公転するのにかかる時間を公転周期といいます。

地球が1公転するのに要する時間は365.2564日で、1年を365日とすると6時間ほど余計にかかることになります。

地球が公転する道筋を軌道といい、ほぼ円に近い楕円です。

この軌道が正しい円でないため、地球は毎年1月のはじめにいちばん太陽に近づき、その距離は約1億4700万キロメートルとなります。

また、7月のはじめに、いちばん太陽から遠ざかりその距離は約1億5200万キロメートルとなります。

地球が、この軌道の上を動いていく速さは非常に速く1秒間に30キロメートルぐらいになります。

しかし、地球の自転や公転の速さは、私たちの体には、少しも感じられません。
それは、地球を取り巻く大気もいっしょに運動しているからです。

歳差運動

地球は、完全な球でないために、赤道部のややふくらんだ部分に太陽や月の引力が余分にはたらくことになります。

この力が、黄道面(太陽が地球のまわりをまわっていると考えたときその太陽の軌道の面)に垂直になるように、引き起こそうとする力がはたらきます。

このため、地軸は少しづつ向きをかえていきます。
これを歳差運動といいます。

このことは、軸がななめになってまわっているコマを地球にたとえて考えればわかりやすくなります。

すなわち、軸をななめにしてまわっているコマは軸を中心にぐるぐるまわりながらコマの軸の先端は、大きな円を描いてまわります。

このように地球も地軸の先端がこのコマと同じように大きな円を描いているのです。

これが歳差運動なのです。




太陽系の配置とは? わかりやすく解説!

夜の空を見ると、たくさんの星が輝いています。
しかし、これらの星の多くは、いつまで経っても、その位置をかえません。

ところがこの中に、だんだん位置のかわっていく星がいくつかあるのです。
昔の人は、このような星をたいへん不思議に思って、その運動を観察しました。


このいくつかの星のことを、惑星といいます。
昔から知られていた惑星は、水星・金星・火星・木星・土星の5つです。

さて、昔の人々は、これらの惑星が私たちの住む地球のまわりをまわっているのだと考えていました。

しかし、これでは惑星の複雑な運動をうまく説明することができません。

そこで、16世紀になるとポーランドの天文学者コペルニクスが地球も、ほかの惑星たちといっしょになって太陽のまわりをまわっているのだという説を唱えました。

こう考えれば、惑星の運動をずっとかんたんに説明することができます。

しかし、そのころの人は、人間の住んでいる地球は宇宙の中心であるはずだといって、コペルニクスの考えに反対しました。

けれどもいまでは、この考えかたを疑う文明人はいません。
実際に、地球も惑星の1つなのです。

望遠鏡が発明されてから、さらに天王星・海王星・めい王星の3つの暗い惑星が見つけだされました。

それで、惑星を太陽に近い順に並べてみると水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・めい王星となります。

太陽がお母さんで、惑星は子どもだちというわけです。

この太陽の一家族のことを太陽系というのです。太陽系には、ほかにも、もっと家族がいます。それは衛星です。

衛星は惑星の周りをまわっている星で、太陽にとっては、孫になる星です。

月は、地球の衛星です。



火星には2つ、木星には12、土星11、天王星には5つ、海王星には2つの衛星があります。

水星・金星・めい王星には衛星が発見されていません。

月はいままで、地球のただ1つでしたが、この頃は人間のつくった、衛星――人工衛星――がたくさん地球の周りをまわっていることはみなさんがよく知っている通りです。

しかし、人工衛星は、自然の衛星にくらべると、ずっとずっと小さいものです。

火星と木星のあいだには、小惑星とよばれる小さな星が数万個もあってやはり、太陽を中心にまわっています。

小惑星は、どれも望遠鏡を使わなければ、見えないような暗いものばかりです。

また、みなさんは流れ星を見たことがありますか?

流れ星は、小さな岩やちりが、地球を取り巻く大気の中にものすごい速さで、飛び込んできて光るのです。

この小さい岩やちりを、宇宙塵といいますがこれも太陽のまわりをまわっているもので、やはり太陽系に属しています。

また、ごくまれに私たちが見ることのできるほうき星(彗星)もやはり、太陽系の一員です。

このように太陽・惑星・衛星・小惑星・ほうき星が集まって太陽系をつくっているのです。




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