固体の膨張、固体の線膨張とは? バイメタルとは?

固体の膨張

固体が膨張する割合は、気体や液体などにくらべると
小さいのですが、膨張する力は強いです。

針金の長さの伸び

針金を熱すると、その長さが伸びることがわかります。

つり橋は、たくさんの針金をよりあわせて作ったケ-ブルで、橋をつっています。
針金が膨張するので、夏と冬とでは、ケーブルの長さがかわり、それで橋の高さもかわります。

アメリカのハドソソ川にかかっているワシントン橘という橋は
ケーブルの長さが約1.5キロメートルもあって
夏と冬とでは、橋の高さが2.5メートルも違います。




実験

10センチメートルぐらい離して、板に長い釘を2本打ちつけます。
つぎに、ラジオの組みたてなどに使うビニル線のビニルをむきとって
中の細い線を1本とりだし、2本の釘にむすびつけてピーンとはっておきます。

この針金を、マッチの火で熱してみましょう。
すると、針金にたるんできます。
火を取り去ると、また、もとにもどるでしょう。

固体の線膨張

金属や岩石・木材などの固体を熱すると、みな膨張します。
全体として膨張するのですが、固体を棒の形にしたときに
膨張して棒の長さが伸びることを、線膨張と言います。

棒の形になっていないものでも、たくさんの棒が集まっていると考えれば
やはり、線膨張を考えることができます。

牛乳瓶など、厚いガラスの瓶に、急に熱い湯を入れると、ひびができます。
また、肉の厚いガラスのコップを、急に炎で熱すると、やはりひびができます。
これは、熱せられたところだけが、急に膨張するからです。

また鉄橋や鉄道のレールは、夏に膨張して伸び、冬は縮みます。
そこで、鉄橋のはしの台に、転がるまくらをおいて
鉄橋が伸び縮みしてもよいようになっています。

鉄道のレールは、夏に膨張しても壊れないようにレールのつぎめに、隙間ができています。

実験

図のように、使い古した鉄製のスタンドを横にして、台のほうを動かないようにしておき、鉄棒の先を木の台の上にのせて、細い針金を直角に曲げたものを下におきます。

針金のかわりに、針を下において、針に麦わらを直角にさしておいてもよいでしょう。
鉄棒を強く熱すると、棒の下においた針金がまわるのがわかるでしょう。

線膨張率

液体の膨張率を考えたのと同じように、固体の長さが、温度が1℃上がったときに
0℃のときの長さにくらべてどのくらい伸びるかを、線膨張率と言います。

石英ガラスは膨張率がとても小さいので、なべやコーヒー沸かしに使われています。
また、インバール(アンバー)という鉄とニッケルの合金も
膨張率がとても小さいので、正確なものさしなどに使われています。

バイメタル

膨張率が違った2枚の金属の板を張り合わせたものをバイメタルといいます。
バイメタルは温度が上がると曲がるのでサーモスタッ卜や自記温度計などに使われています。

バイメタルは温度が上がると、膨張率の大きいほうが
余計に伸びるので、膨張率の大きいほうが外側になって、そり曲がるのです。

実験

幅1センチメート、長さ20センチメートルぐらいの細長くてうすい木の板と
下じきなどに使うエボナイト板に(または電気の絶縁に使うベークライト板)とを
接着剤で張り合わせます。

これを火でそっと熱すると、エボナイト板を外側にして木の板のほうに曲がってきます。
これは、木の板よりもエボナイト板のほうが、膨張しやすいからです。



サーモスタット

電源のスイッチを自動的に開閉して、ある一定の温度に保つ装置が
サーモスタッ卜(自動温度調節器)です。

電気こたつや電気がまなどについています。

炭火を使ったこたつだと炭をつぎたしたり、灰をかけたりして
いつも、温度の上げ下げに、気をつけなければなりません。

しかし、サーモスタッ卜がついている電気こたつなら
その働きで自動的に、温度が上がり過ぎれば電気がきれ、冷たくなれば電気がついて
好きな温度で、気持ちよくあたたまることができます。

サーモスタッ卜には、しくみが精密で大がかりなものから
とてもかんたんなものまでいろいろあります。

家庭用電気器具に使われているのは、バイメタルというかんたんなしくみです。

バイメタル

バイメタルは熱によって伸び縮みの違う2枚の金属阪を重ねてしっかり張り合わせたものです。

バイメタルはスイッチのかわりに使います。
スイッチを入れておくと、電気が流れて、バイメタルの温度が上がります。

すると、膨張のしかたが大きいほうの金属板が長くなるので
長いほうを外側にして、バイメタルがそりかえります。
そのため、接点が離れるので、電気が流れなくなります。

ところが、しばらくして冷えてくると、そりがなおり
また接点がくっついて電気が流れるようになります。

このスイッチが入る位置を、適当なところに決めておけばいつも同じ温度にしておけます。

バイメタルには、伸びの悪いほうの金属としては
インバールとよばれる、鉄とニッケルの合金が使われています。
伸びのよいほうの金属としては、鉄・クロム・ニッケルの合金や
鉄・マンガン・ニッケルの合金などが使われています。

溶鉱炉のような高い温度を調節したり
冷蔵庫のように低い温度をいつもかわらないようにしておくものにも
サーモスタットが使われています。

そのほか、サーモスタッ卜は温度を一定にする働きだけでなく
温度が上がりすぎて火事になるのをふせぐためにも使われています。







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