広告色とは?動物の身のまもりかたとは? わかりやすく解説!

広告色

動物のうちには、たいへん鮮やか色をしていて、よく目につくものがいます。

このような動物たちは、たいてい毒があったり悪臭を出したりしますから、保護色をしている動物とは反対に自分のありかを敵に知らせれば、敵はかえってよりつかないのです。

動物たちが、このような色をもっていることを広告色または警戒色と言います。


テントウムシ

テントウムシの仲間は、目につきやすい水玉模様の甲を背負っています。
しかし、この仲間は、触るとくさい汁を出します。

それで、ほかの動物たちは、テントウムシの姿をみると、すぐ臭いにおいを思い浮かべるのでテントウムシには、あまり近づかないと考えられています。

ハチ

ハチの仲間には黒と黄のしま模様の目につきやすい体をしているものがあります。

この仲間は、尻にある毒針で敵を刺すので、ほかの動物たちは、逃げてしまいます。

死んだまねをするもの

昆虫やクモなどには、触られると死んだまねをしてじっと動かなくなるものがあります。

小鳥やカエルなどは動いているものを襲う習性があるので昆虫やクモが死んだようにじっとしていると、これを食べないでいってしまいます。

体の一部分を切り離して、逃げるもの

潮干狩りなどでカニをつかまえたとき足をもつとカニが自分で足をもいで下に落ち、そのまま逃げてしまうことがあります。

また、トカゲをつかまえるとき、尾をおさえると尾が途中から切れてトカゲが逃げてしまうことがあります。

残された尾のはしは、激しく動くので小鳥などが、その尾を食べているあいだに、トカゲは草むらに逃げこんでしまいます。

このカニの足やトカゲの尾には、特別な仕掛けがあって自分から切り離せるようになっています。

そして、足や尾は切れても、しばらくすると、またはえてきて、もと通りになるのです。

毒液や悪臭を出すもの

イタチは、大きい獣に襲われると肛門のまわりから強い嫌な臭いを出して、相手を困らせます。

スカンクはアメリカの平原や森林に住んでいますが背中から尾にかけて、黒池に白いすじの入った、美しい獣です。

これがやはり、嫌な臭いの液を出すので有名です。

しかし、美しい毛なみをもっているので、いまでは臭いを出す部分だけを切り取って家の中で飼うことがあるそうです。

また、海に住んでいるアメフラシは、ほかの動物が体に触ると紫色の臭い液を出して、その動物を追い払います。

ガラガラヘビ

ガラガラヘビは、毒ヘビで、アメリカやメキシコなどに住んでいます。

尾の先には、硬い輪が10以上もつながっていて、この部分だけを持ち上げて空中で激しく振り、カラカラとかシューシューという音を出します。

ほかの動物たちは、この音を聞くと、恐れて近づきません。



殻をかぶっているもの

貝の仲間は、硬い石灰質の殻をかぶって身をまもっています。

ヤドカリは、丈夫な巻貝の殻を背負って暮らしていますが敵に襲われると、殻の中にもぐって身を隠してしまいます。

また、ミノムシは、ミノガの幼虫ですが細い枝や葉を噛み切ってみのをつくり、その中に入って暮らします。

体から電気を出すもの

デンキエイやデンキウナギは、体の中に電気を起こす仕掛けがあります。
敵に襲われると、この電気で相手を感電させてしまいます。

これは身をまもるのに役立つだけでなく小さい魚などを殺して、えさにするのにも役立ちます。

墨を出すもの

だれでも知っているように、タコやイカは敵に襲われるとまっ黒な墨を出して煙幕をはり、敵の目をくらまして、そのあいだに、逃げてしまいます。

恐ろしい体つきのもの

シャチホコガの幼虫は、たいへん恐ろしい形をしていますが、そのうえ、長いとげのある尾を、上のほうにあげて木にとまっています。

その姿を見ると、いかにも激しい毒でもありそうですが、ほんとうは、毒はもっていないのです。

しかし、この恐ろしい格好が、動物の世界で、どれだけ身をまもるのに役立っているのかは、まだはっきりわかっていません。




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