保護色とは?擬態とは? わかりやすく解説!

保護色

幹に止まったガ、葉にいる青虫、砂原にいるバッタ、これらはまわりの色や模様とよく似ていて、なかなか見つけにくいものです。

このように、動物の体が住んでいる場所とよく似た色や模様をしていることを保護色と言います。

保護色をした動物にはコオロギやバッタなどのように一生体の色がかわらないものとカメレオンのように住む場所によって体の色をかえるものなどかあります。

エチゴノウサギやライチョウが冬になると毛や羽根が白くはえかわるのも保護色と考えてよいでしょう。


保護色の役目

私たちの目から見れば、動物の保護色は、たしかに身をまもるのに役立っているようです。

しかし、ほかの動物の目にも身をまもるのに役立っているかどうかは疑問です。

ここに、つぎのような実験があります。
バッタの仲間には、かっ色のものと、緑色のものとがあります。

この、色の違ったバッタを同じ数ずつ緑の草むらに糸でつないでおいたところ緑色のバッタのほうが、たくさん生き残りました。

これは、緑色のバッタは鳥などに見つけられることが少なく、これらの天敵に食べられなかったためと思われます。

カメレオンの色

カメレオンは、まわりの色によって体の色をかえることで知られています。

そのために、ほかの動物に見つけられにくいので強い動物から襲われることが少ないばかりでなく昆虫をつかまえるときにも、たいへん都合がよいわけです。

まわりの色によって、体の色をかえる動物にはカメレオンのほかアマガエル・ヒラメ・カレイ・イカ・タコなどがあります。

擬態

動物のうちには、色だけでなく形までも、まわりの草や木に似せているものがあります。

また、自分の体を毒や臭い臭いをもつ動物の特徴に似せて敵から身をまもっているものもあります。

動物たちが、このような色や形をもっていることを擬態と言います。



木の枝に似た昆虫

シャクトリムシは、シャクガの幼虫で、木の葉を食べて育ちます。

体の色が木の枝に似ているばかりでなく休んでいるときは小枝のような形をして枝についているので木の小枝と区別しにくいことがあります。

また、ナナフシという昆虫は緑色かかっ色の体をしていますが形が木の枝に似ています。

これらの昆虫たちは、敵から発見されにくいので危険から逃れることが多いと考えられています。

攻撃するための擬態

木の葉などに、まっ黒な、アリのような形をしたクモ(アリグモ)が歩いていることがあります。

クモは四対の足をもち、アリは、三対の足をもっているので、ふつうなら、すぐ見分けがつきます。

しかし、このアリグモは、いちばん前の足を、いつも上にあげているので、それが触角のような形になっておりアリと見間違うのです。

アリは、仲間どうしが出あうとよりあう性質があるので間違えてアリグモのそばへよっていきます。

アリグモは、それを捕えて食べるのです。




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