秋の種まきの時期とは?秋の宿根草とは? わかりやすく解説!

秋の種まき

気温の高い地方では、冬に咲きはじめる草花や春のはじめに咲く種類を秋にまいてしまう方法があります。

冬に咲きはじめる草花には、パンジー・キンセンカ・ヤダルマギクなどがあり、春早く咲くものには、ルピナス(ノボリフジ)・ニワナズナ・ワスレナグサ・スイートピーなどがあります。

また、初夏に咲くナデシコ類・キンギョソウなども秋まきすることができます。

このような草花は、秋まきにしたほうが春まきよりも、はるかに美しい花を咲かせます。


種まき

種まきは、春まきの草花と同じようにしますが、まく時期に、気をつけなければなりません。

10度以下の寒さが早くくるような地方では9月中ごろに種をまくのがよいのです。

冬があたたかく、雪の少ない地方では9月末ごろから10月はじめごろまでにまきます。
こうすれば、寒さが厳しくなる時期までには、丈夫な苗に育っています。

また、冬は、場所によって温度の違いが激しいので、まく場所も大切です。

あたたかいところで、やわらかく育った苗などは急に、寒い風や雨にあたると、枯れてしまうものがあります。

ルピナスやヤグルマギクのように、苗が大きくなるものは植えかえをするときに、植え傷みがします。

これをふせぐには、なるべく植えかえをしないで、そのまま育てるか苗が小さいうちに早く植えかえをします。

手入れ

9月ごろに芽を出したばかりの苗は大雨にうたれると土にうずまるようなことがあります。
種をまく場所は水はけをよくしなければなりません。

また、苗を冬の寒さからまもるために霜よけといって、屋根形のおおいをしてやらなければなりません。

しかし、これを早くやりすぎると、かえって、苗が弱い体になってしまいます。
霜よけをする時期は、5度以下に気温が下がったころがよいのです。

もちろん、よく日光があたるように、昼間は南側をあけてやります。
日あたりがよいときは、冬でも、茎や葉が少しずつ伸びるものです。

ですから、このような日には、水をかけてやります。

春になると、気温が少しずつ高くなり苗が伸びはじめます。
このときは、下のほうから、おおいを少しずつあけて寒さにならしてやります。

こうして、厳しい寒さのなくなる3月はじめごろに花壇や庭に植えだすのです。

秋の宿根草

フクジュソウ・スズラン・シャクヤク・カキツバタ・ハナショウブなどを
長くつくっていると、大きなかぶになります。

これでは、育ちがよくないので、春の宿根草と同じように、かぶわけをします。

株わけ

シャクヤクやフクジュソウは、3年以上にならないと大きな株になりません。
株わけをするのは、3~5年経ったものです。

株わけは9月中ごろがいちばんよく、あまり遅れると春になってからの育ちが、よくありません。



秋の球根植え

チューリップ・ヒヤシソス・ユリ・スイセン・クロッカスなどは寒さに強い種類です。

北海道のような寒い地方でも秋のうちから根がよく伸びて少しも寒さの害を受けません。

けれども、アネモネ・ラナンキュラス(ハナキンポウゲ)アイリス・フリージアなどは植えつける時期が早いと秋に伸びた葉が枯れてしまうことがあります。

球根植え

たいていのものは、9月中ごろから、10月はじめまでに植えます。

北陸などのように、15度ぐらいの涼しさが早く訪れ、しかも空気に湿り気の多いところは、もっと早く植えます。

球根の根は、いちどに伸びだす性質がありますが20度以上で乾きやすいところでは、よく伸びません。

チューリップ・スイセン・ヒヤシンスなどは植えるときから、葉や花の芽ができています。
このために、肥料の少ないところでも、よく花を咲かせます。

植えつけの間隔は、地上の葉があまり重ならないくらいにします。
葉の大きなチューリップは20センチ、クロッカスのような小さいものは10センチぐらいでよいわけです。

土は、球根の直径の2、3倍ぐらいの厚さにかけます。

手入れ

大きな花を咲かせるためには、やはり肥料がいります。
葉が伸びだしてからつぼみができるまでに、追ごえをやります。
また、大きな球根ほどよい花を咲かせます。

つぎの年に美しい花を咲かせるためには花が終わったあと種ができないように実を早く摘みとったり、土が乾きすぎるときは、わらを敷いたり、水をかけたりして球根を育てるのです。

球根のたくわえかた

夏になって葉が半分ぐらい枯れたときに、球根を掘り出します。

そして、日かげで早く乾かし、枯れた葉や根を取り除いて風通しのよいところにしまっておきます。

ユリなどは、あまり乾かすとしおれますから少し乾いたころに、箱などに入れてしまっておきます。




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