繊維をとる植物

繊維というのは、糸や布をつくるもとになるもののことです。

近ごろは、植物や動物の繊維ばかりでなく化学繊維なども、さかんにつくられるようになりました。

しかし、まだまだ、植物の繊維は、衣服や紙の原料として、たいへん重要なものです。


衣服にするもの

衣服用の繊維をとる植物には、ワタ・アサ・アマなどがあります。

ワタは、繊維をとる植物としては、最も大切なもので種のまわりにはえている毛をつむいで糸や織物にしたり布団綿や脱脂綿をつくります。

アサやアマは、茎の皮の繊維をとって、織物にして使います。
どちらも高級な織物です。
アサは織物のほか、綱や網としても利用されます。

紙にするもの

紙は、ほとんどが木の繊維からつくられ、その性質や用途によって洋紙と和紙とにわけられます。

洋紙とは、本・ノート・新聞紙・包み紙など私たちの生活のいたるところで見られる紙のことです。

洋紙の原料になるのは、北海道のエゾマツ・トドマツなどの材がおもでほかに、アカマツ・クロマツ・カラマツ・スギ・ヒノキ・ブナなども使われています。

これらの材を、砕いたり、薬品で処理したりして繊維をとりだし、それを固めたのをパルプと言います。
洋紙は、このパルプからつくられます。

和紙とは、障子紙や紙幣などに使われる紙のことです。
これは、繊維が長く、丈夫な紙ですが洋紙のように大量には生産されません。
コウジ・ミツマタ・ガンピなどがおもな原料です。

綱や網にする植物

いろいろな綱や網には、近ごろ、化学繊維が使われるようになりましたが、まだ植物繊維も、大切な材料です。

マニラアサの葉柄の繊維や、カラムシの茎の皮の繊維は、つやがあって、水に濡れても腐りにくく、たいへん丈夫なので船の綱や漁船の網などのほか、海底電線のおおいや消火ホースの材料などにも使われます。

また、カラムシや、これににたラミーの繊維は綱や網だけでなく高級な織物にも利用されています。



木材をとる植物

植物は、木材としても、私たちとたいへん深いつながりをもっています。
私たちの身の周りを見ただけでも、どんなにたくさんの木材が使われているか、わかるでしょう。

これらの木材は、種類によって性質が違うので、いろいろと使い道もわかれています。

また、まきや木炭などの燃料も、木材を利用したものということができます。

器具や道具にするもの

家具・楽器・細工物・箱・桶などは、丈夫で、くるいの少ない木材からつくられます。

たとえば、農具の柄などは、重くても硬くて丈夫なカシやミズナラなどがよくタンスや下駄は軽くて、工作がしやすく木目の美しいキリなどが適しているというように器具や道具の種類によって、木材として使われる木の種類も違ってきます。

おもなものをあげると、スキ・アカマツ・クロマツ・ヒノキ・ケヤキ・ミズナラ・ブナ・カシ・カエデ・キリ・ホオノキ・シラカンバ・サクラ・イチョウなどです。

家や土木工事の材料にするもの

日本の家は、おもに木でつくられています。

土台・柱・梁・天井板・床板などを見ただけでも、さまざまな木材が使われていることがわかるでしょう。

また、木材は、ビル・橋などの建築現場で足場として使われたり、坑木や鉄道のまくら木としても利用されます。

建築材として、いちばんすぐれているのはヒノキで木曽(長野県)と吉野(奈良県)がおもな産地です。

ほかに、アカマツ・クロマツ・スギ・ケヤキなどが使われます。

土木工事に使う木材は、湿気に強いスギ・ヒノキ・カラマツなどの針葉樹や、クリ・サクラ・シイ・ケヤキ・ミズナラなどの広葉樹がおもなものです。