隕石が集まった地球、隕石説とは? わかりやすく解説!

改められた考え方

太陽系のような星の集まりに決して珍しいものではないので潮汐説のように、起こりにくいことを仮定する考えかたにあてにならなくなりました。

太陽系は、自然にできあがったものと考えるほうが正しいのです。

そのような考えかたの1つに、ソ連のシュミットが1944年に出した、隕石説と言われるものがあります。


太陽の交わりの星雲

はじめ、太陽はひとりぼっちでしか、その周囲には惑星も彗星もまわっていませんでした。
この原始太陽は、宇宙空間を運動しているうちに、星雲の中を通り抜けました。

この星雲というのは、ガスとちり粒などがまじりあったもので広い範囲に漂っています。
太陽と恒星の出会いにたいへんまれなことですが、太陽と星雲との出会いはごくありきたりと考えられています。

原始太陽は、星雲の中を通るときこの星雲の一部分を引力で引き付け、そのままもぎとってしまいました。

そのときのはずみで、太陽のまわりの星雲は、ぐるぐるまわり出しました。

星雲の中で惑星誕生

太陽のまわりの星雲は、はじめ、球形をしていました。

その中では、ガスとちり粒とが太陽をとりまいてそれぞれ楕円の軌道を描いて飛びまわっていました。

これらの粒に、互いにぶっかりあい、いっしょになってだんだん大きな粒になります。
いくつもの総長い楕円を重ね合わせると、その軌道は平均されて円に近い形になります。

この円は、太陽の赤道にあたるところにたくさんの輪となって並びます。
足雲全体の形も、球から赤道のまわりがはりだして、平たい円盤状になります。
これは、回転によって起こる遠心力によるためです。

円盤状になった星雲の中では、ガスはちり粒にくっつきちり粒は幾列もの流れになって、太陽のまわりを周っています。

その流れのところどころに、ひときわ目立った粒の固まりができます。
そうすると、これが芯となって通り道にあたる小さな粒はつぎつぎと吸い寄せられていきます。

このようにして、かたまりは、しだいに大きくなりしまいに、1つ1つの惑星となっています。

惑星のもとになっているちり粒は地上に流れ星となってふりかかる隕石と同じものです。
このため、この新しい説を、隕石説といいます。



隕石説の品定め

この説には、偶然の出来事に頼るような、無理な考えかたがありません。
太陽ばかりでなく、ふつうの恒星も、これと同じ成り行きで
やはり太陽系のような仕組みを持つことができます。

隕石説によると太陽系の性質いくつかは、自然に説明がつきます。
また、地球や火星などのように、太陽に近いところでは太陽光線のために、軽い物質が吹き飛ばされ小さくて比重の大きい惑星となるので①の性質ができます。

つぎに、星雲の外側のほうは、物質が薄いので1つの惑星ができるために、広い幅の物質が必要です。

最後に、1つの惑星ができかかるとそのまわりにやはり星雲の輪ができて、その中から衛星がうまれます。

このように隕石説は太陽系のどの性買にもよくあてはまる、すぐれた考えかたといえます。

地球の組み立て

潮汐説では、熱い火の玉が、冷えて固まったものが地球だといいますが隕石説ではもともと、冷たいちり粒の集まりになります。

この冷たい地球の内部に地熱が生じたのは、放射性物質が熱を出すためです。
地熱によって隕石が融かされ重い物質と軽い物質との入れ替えがおこなわれました。
そして軽いケイ酸物は、表面に浮かび上がって地殻をつくりました。

またこのとき、内部にふくまれていた水蒸気が地上に吹き出て、海となりました。




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