たんぱく質の成分

たんぱく質には、たくさんの種類がありますがその組成はお互いによく似ています。

炭素・水素・酸素のほかに、窒素と硫黄をふくむことが炭水化物や脂肪と違う点です。


髪の毛や、つめを燃やすとくさいにおいがします。
髪の毛やつめは、ケラチンというたんぱく質からできていますがこのケラチンは硫黄をふくんだシスチンというアミノ酸をたくさんふくんでいます。

くさいにおいは、硫黄が燃えてできた二酸化硫黄のにおいなのです。

また、たんぱく質に水酸化ナトリウムの固体をくわえて熱すると鼻につんとくる蒸気がでてきます。
これは、たんぱく質中のグルタミンやアスパラギンが分解してできたアンモニアのにおいです。

たんぱく質を酸や塩基などといっしょに熱したりペプシンやトリプシンのような消化酵素をはたらかせたりするとだんだん分解してペプトンやペプチドや、いろいろの種類のアミノ酸を生じます。

ペプトソやペプチドは、分解を完全におこなえば最後にはアミノ酸になります。

天然のたんぱく質の分解によってえられるアミノ酸は、20数種知られていますがこの20数種のアミノ酸のなかには動物が生きていくためにどうしても食物からとり入れなくてはならないものがあります。

これが必須アミノ酸です。
その他のアミノ酸は、動物が体の中で心須アミノ酸やその他の物質からつくることができるのでとくに食物としてとらなくても大丈夫なのです。

ここで、たんぱく質の種類によってふくまれているアミノ酸の種類と量が非常に違う、ということに注意しましょう。

たとえばゼラチンは、トリプトファンやバリンのような大事なアミノ酸をふくんでいないのでゼラチンだけを食べていると、栄養不足になります。



また、小麦にふくまれているグリアジンというたんぱく質だけでネズミを飼っていると、ネズミは成長が遅くなるしトウモロコシにふくまれているツェインというたんぱく質だけあたえているとネズミの体重は、だんだん減ってやがて死んでしまいます。

グリアジンには、リジンが少ししかふくまれていないしツェインにはリジンとトリプトファンという心須アミノ酸がふくまれていないからです。

ふつう、動物性たんぱく質は、植物性のたんぱく質にくらべて心須アミノ酸を多くふくんでいて、栄養的にすぐれています。

たんぱく質と熱

牛乳を煮ると、表面にうすい膜ができ、たまごを茹でるとかたくなります。
このように、たんぱく質には熱によって変化して、かたまってしまうものがあります。

この変化は、たんぱく質の変性とよばれ、変性をうけたたんぱく質はもう、もとのたんぱく質にもどることはありません。

ゆでたまごが、生たまごより消化がいいのはたまごが熱による変性をうけたために消化酵素のはたらきをうけやすくなっているからです。

たんぱく質の変性は、熱のほかに酸・塩基・アルコールなどによってもおこります。
変性をうけると、いっぱんに溶けにくくなってかたまったり、沈殿を生じることが知られています。