現在、製造されているおもな合成樹脂は30種類ぐらい(細かく分けると100種類以上)もありそれぞれすぐれた性質をもっているので、その用途は近年どんどん増えています。

1967年に日本でつくれた合成樹脂の量を合計すると267万5000トンになりこれは世界で2番目の生産量で、各種の化学工業製品の中では一番です。

なお、合成樹脂の原料は石油化学工業によってつくられるものが多くなりました。


フェノール樹脂

フェノール樹脂は、もっとも古くから使われだした合成樹脂ですがいろいろな合成樹脂がつくられるようになった現在でも、いろいろな用途に使われています。

フェノール樹脂は、フェノール(石炭酸)とホルマリンを酸や塩基を触媒として縮合させてつくります。
酸を触媒としたものは、木粉や硬化剤をくわえて熱ロールでねり細かく砕いて成形材料にします。

塩基を触媒としたときは、できた樹脂液を紙や布に染みこませて積層素材にします。

積層素材は何枚も重ねて金属板のあいだにはさみ熱と圧力をくわえて硬化させると板状の製品ができあがります。

成形材料は、金型で熱と圧力をかけて仕上げます。

性質と用途

フェノール樹脂は、丈夫で酸や油におかされず熱に強く、電気を通しにくい特徴があります。
欠点は、塩基に弱く明るい色をつけにくいことです。

電気絶縁材として、電気・通信機器にたくさん使われますが軽くて丈夫で、さびないということで歯車・軸受・ハンドルなどの機械部品、酸に強い器具や事務用品食器にもつくられています。

そのほか、塗科や接着剤としても大切な樹脂です。


ユリア樹脂

ユリア(尿素)とホルマリンを縮合させるとユリア樹脂ができます。原料のユリアは肥料としても使われるたいへん安い工業原料ですから、

ユリア樹脂は安価な樹脂の1つです。

ユリア樹脂に、パルプの粉をまぜて成形材料をつくりますがこれを金型に入れ、成形機で加熱・加圧すれば製品ができます。

性質と用途

性質は、フェノール樹脂に似ていますが、水・熱に耐える性質や長もちという点では劣るので成形品は、工業的なものには、あまり利用されません。

しかし、樹脂は、無色透明で、鮮やかな色を自由につけられつやもよいので化粧品・医薬品の容器や瓶のキャップ、電気器具の部品、コップや子ども用食器、ボタンなどの雑貨類に使われます。

そのほか、樹脂液は合板の接着剤としてまた織物にしわがよりにくくする処理剤として用いられています。

メラミン樹脂

メラミンとホルマリンとがらつくられ見かけはユリア樹脂とよく似ていますが、いろいろな点ですぐれています。

性質と用途

ユリア樹脂と同じように、無色透明ですから自由に色をつけられるほか、熱や水にたいして、はるかに強く煙草の火ぐらいではすぐにはこげません。

また、表面が硬いので傷がつきにくいのですが、値段は少し高くなります。

最近、机や家具などの表面に木目や美しい模様をつけた化粧板がたくさん使われていますがこれはフェノール樹脂を染みこませた紙を重ねその上に、メラミン樹脂を染みこませた模様紙をおいて成形したものでデコラというのは、この商品名の1つです。

メラミン樹脂の成形品は、電気器具の部品にも使われ陶器と見間違えるような食器類もつくられています。

そのほか、塗料原料としても大切で自動車・電気冷蔵庫・電気洗濯器などの美しいつやや硬さは、この樹脂のおかげです。

また、接着剤・繊維処理剤としても高級品として使われています。