体の検査
私たちの体は、健康なら順調に育っていくものです。
しかし、体重が3か月も続けて減るようだったらよく調べて、どこが悪いのかをつきとめなければなりません。
病気は早く見つけて早く治療すれば、たいてい治ってしまうものですが中には、自分が知らないうちにかかって、知らないうちに重くなる病気があります。
このような病気は、定期的に検査しなければ早く見つけることができません。
学校で行われる身体検査は、そのためで生徒の健康状態を調べて、どうしたらよいかを決めていくものです。
学校の身体検査は、毎年、4月頃に行われます。
この検査では、身長・体重・胸囲・皮膚・歯・ツベルクリン反応などのほか病気や悪いところがないか、などが調べられるのです。
育つ体
私たちの体は、うまれてから大人になるまで、どんどん大きくなっていきます。
しかし、体の各部分が、同じ調子で大きくなるわけではありません。
うまれたばかりの赤ちゃんの体重は、大人の17分の1ですが脳の重さは、大人の4分の1もあります。
また、ふつう、うまれてまもないときの頭囲は胸囲よりも大きいものです。
しかし、2才ごろになると、胸囲のほうが大きくなります。
それで赤ちゃんは、頭でっかちなのです。
手と足をくらべてみても、うまれたばかりのときは、ほとんど同じ長さです。
そして、年が経つにつれて足のほうが長くなります。
このように、体の下の部分ほど、伸び方が大きいのです。
ですから、体の中心は赤ちゃんでは、へそより少し上のほうにありますが大人では、ももの付け根のあたりになるのです。
また、私たちの体は、いつも同じ割合で大きくなっているわけではないのです。
急に伸びる時期と、ゆっくり伸びる時期とがあります。
このことは上のグラフにしめしたとおりです。
赤ちゃんのときから小学校に入るころまではたいヘん早く大きくなりますが、その後はいくぶん遅くなります。
中学校の終わりごろからは、また、急に大きくなります。
10才ごろから、身長が急に大きくなるのは、この時期に足が長くなるためです。
男と女のあいだにも、育ち方に違いがあります。
ふつう、身長・体重・胸囲などは、女よりも男のほうが大きいのですが11~13才のころだけは、女の子のほうが、男の子よりも大きくなります。
これは、女の子のほうが、男の子よりも大人になるのが早いからです。
また、このころになると男の子は、肩幅が広く、ごつごつしだ体つきになり女の子は乳房が大きくなりはじめ、腰がまるく広くなります。
このような男らしい体、女らしい体がつくられるのはホルモンのはたらきによるのです。