漁船・貨物船・客船の特徴とは? わかりやすく解説!

力の利用

漁船

漁業に携わる船にも、さまざまな種類があります。

魚とりだけに使われる船のほかに、これらの船でとった魚を集めて塩づけにしたり、冷凍や缶詰にして運んでかえる船もあります。


捕鯨船と捕鯨母船

捕鯨船は、捕鯨砲でもりを打ち出して、クジラをとる船です。

捕鯨砲は、船首についていますが、この位置を高くするため、前方は急に高くなっています。
また、マストには、クジラの見張り所があります。

船は、300~500トンの小さいものですが、クジラを遠くから見つけ3、400メートルの近くまで追い詰めてからうつので機関の馬力も大きく、速力は16ノット以上もでます。

捕鯨母船は捕鯨船がとったクジラを引き上げてクジラの缶詰をつくったり、油をとったりする船です。

貨物船

貨物船は、荷物を運ぶのが勤めですから、貨物倉と荷物の積み下ろしの設備がいちばん大切です。

このため、船の中は、機関室のほかは、ほとんど貨物倉になっています。
貨物倉の上の甲板には四角な大きい口が開いていて、そこから荷物の出し入れをします。

この口をハッチと言い、航海中は厳重にふたをします。
荷物の積み下ろしの機械は、上甲板のハッチのわきに取り付けます。

油送船(タンカー)とは、原油・重油・ガソリンなどの油類だけを運ぶ船です。
油は、火に近づけると、爆発する恐れがありますから、船のしくみには特別な注意が必要です。

そこで、火がうつる危険を避けるため機関室や煙突はうしろのほうにあり機関室よりまえのほうは、ほとんど全部油タンクになっています。

デッキの上には、たくさんのパイプがならび、わたりばしごがかけてあります。

原油を運ぶ大型油送船では、タンクは縦に3つ、横に7つ以上にしきられ、甲板は1枚です。
原油の出し入れには、1時間に300から3500立方メートルの原油が送れるポンプを使います。



客船

客船は、客を運ぶのがいちばん大切なつとめですから安心してたのしい旅行ができるように、いろいろの設備がしてあります。

船のなかには、食堂・社交室・読書室のほかプール・郵便局・銀行などもあり、ちょうど、海に浮かぶホテルのようです。

そして、速力は貨物船よりも大きく、推進機関もずっと大きな馬力がいります。
スクリューも大型客船では、4本も必要になります。

船内は、ほかの船より多くの壁(止水隔壁)でしきられています。
また、火事が起きたときの消火設備も整っています。

甲板はたくさんあって、客室は、ふつう水面より上の甲板につくります。
いちばん上の甲板には遭難したときに乗り移るボートが、行儀よくならんでいます。

また、乗客のほかに貨物も積めるようにつくられた船があります。
このような船を貨客船と呼んでいます。




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