竿秤
竿秤は、目もりをつけた棒(竿)のはしに皿をつるしそこから少しはなれたところに、さげをつけたものです。
竿には、ひものついた重り(分銅)をかけて自由に動かせるようにしてあります。
竿秤で重さを測るには測ろうとする物をさらにのせてさげおを持ってつるします。
分銅を動かして、竿が水平になったとき分銅のひものあるところの目もりを読めばよいのです。
このはたらきは、てこのつりあいにあたるわけでさげおの位置が支点、分銅のひもの位置が力点、皿をつるしてあるはしが作用点になっています。
竿秤のつくり方
太さがいちようで、長さが30センチぐらいの、まっすぐな棒を竿にします。
小さい缶のふたにひもをつけ、これを竿につるして、皿にします。
さげおは、皿をつけたはしから5センチぐらいはなれたところに上向きにつけます。
分銅には、小石とかガラス玉を何個か布きれに包んでこれにひもをつけて使います。
これで材料がそろったので、こんどは竿に目もりをつけなければなりません。
まず、さらに何ものせないで、さげおをもってつるし竿が水平になるように、分銅を動かします。
竿が水平になったら、このときの分銅のひもの位置に0(グラム)の目もりをつけます。
つぎに、皿の上に、本当の分銅10グラムをのせて竿が水平になるように、重りの分銅を動かします。
このときは、ひもの位置に10(グラム)の目もりをつけます。
さらに、本当の分銅20グラム・30グラム……を使って同じようにして、20・30……の目もりをつけます。
これで、大きい目もりをすませました。
0・10・20・30……の目もりのそれぞれの間隔は同じになっているはずです。
そこで、0と10、10と20……のあいだを10等分して小さい目もりをつけます。
これで、竿秤ができあがりました。
竿秤をつくるとき、200グラムまで測れるようにしたいと思っていたのに、実際につくってみると、50グラムしか目もりがつけられなかったというようなときは、どうしたらよいでしょうか。
それには、てこの原理を考えれば、すぐわかります。
さげおの位置をもっとはしによせるか、重りの分銅をもっと重くすればよいのです。
そのかわり、目もりは、すっかりやり直さなければなりません。
本当の竿秤では、2本のさげおが違った位置につけてありそれぞれの目もりを、竿の両面に印してあります。
重りの分銅は、決まったものを、1つ使います。
竿秤の感度
本当の竿秤につけてある、2通りの目もりをよく注意してみると軽い範囲しか測れないほうの目もりは、その間隔が長くなっています。
このことは、ごくわずかの重さの違いでも分銅を大きく動かさねばならないことつまり、竿が傾きやすいことを意味しています。
したがって、わずかの重さの違いでも、測りやすくなっているのです。
これを「測りの感度がよい」と言います。
竿秤の感度は、さげおの位置をさらをつるしてあるはしから遠くはなすほどまた、重りの分銅が軽いほど、よくなります。
しかし、感度をよくすれば測ることのできる最大の重さは小さくなります。