いろいろな動物の群れの特徴と仲間どうしの争いとは?

動物・植物

いろいろな動物の群れ

いままでに述べた、昆虫や獣・鳥などの群れのほかにも群れをつくって住んでいる動物が、たくさんあります。


魚の群れ

魚の仲間でも、群れをつくるものがたくさんあります。

まだ小さい時代には、同じ大きさぐらいの小さな魚が群れをつくって泳ぐものですが池の中のコイやキンギョ・メダカなどは、みな行列をつくっています。

また、ゴンズイという海に住む魚はいつも、体がくっつき合うくらいより集まって、群れをつくっています。

どうしてこのようによりかたまっているのかはわかりません。

カイワリという、やはり海に住む魚は、生殖時期に集まって合唱することがあり船の上からも、その合唱を聞くことができるそうです。

フジツボの群れ

引き潮のとき、海岸を歩いていると岩や海岸にたてた杭の上にフジツボがたくさん群がってついているのを見かけます。

フジツボが、このようにたくさんかたまっているのは、こういう場所が生活するの適しているからです。

ヤスデの群れ

また、ヤスデという動物がいちどに発生すると大きな群れをつくり、野菜や若芽を食い荒らします。

ときには、ヤスデの群れが鉄道線路にそって行列することがあります。

こんなときに列車が通ると、この虫の油のために列車が滑って脱線することがあります。

バッタの群れ

アフリカなどの砂漠には、オアシスと言って植物の茂ったところが、ところどころにあります。
このまわりは、ふだんは砂ばかりですが雨が続くと落ちていた植物の種から芽が出て、緑の林となります。

このようなときにバッタのたまごがかえると、たくさんのバッタが出てきます。

これらのバッタは、この植物を食い荒らしますが雨が止んで日照りが続くと、これらの植物は、すっかり枯れてしまいます。

そうすると、バッタは食べるものがなくなるので大きな群れをつくって、ほかの土地にたどりつき穀物などに大きな害をあたえることがあります。

ハアリの群れ

夏の蒸し暑い夜など羽根のはえたアリが、無数に集まることがあります。
これは、いちどに多数のものが出たことと、風向きなどのためです。

ガの群れ

夏の夜、田に行くと誘蛾灯のまわりに、たくさんのガが群がっています。

これは、ガが光に集まる性質をもっているためですが多くの昆虫や昆虫以外の動物でも、光に集まる性質をもつものがたくさんいます。

このような動物の性質を、走光性と言います。

クラゲの群れ

海水浴や、波のりなどをしていると、たくさんのクラゲが群がって浮いていることがあります。

これはクラゲが同じ時期に、いちどに生まれたためにできる群れなのです。



仲間どうしの争い

動物たちは、種類の違うものどうしで争うばかりでなく同じ仲間どうし争うこともあります。

これは、草食物よりも、肉食動物のほうが、激しいようです。

ネズミやオオカミの共食い

ネズミは、えさがあるときは、お互いに仲良く暮らしています。

しかし、えさがなくなって飢えてくると仲間どうしで喧嘩をはじめ弱いネズミは噛み殺され、食べられてしまいます。

このように同じ仲間を食べることを、共食いと言います。
オオカミも、えさがなくなってくると仲間の死骸を食べることがあります。

オットセイのおすどうしの争い

オットセイは、夏になって子を生むころになるとサハリン(樺太)やアリューシャンの近くの島にあがってきて、たくさんのハレムをつくります。

ハレムというのは、一頭のおすのまわりを、たくさんのめすが、取り囲んでいる群れのことです。

真ん中のおすは、おさと言われ、ほかのハレムのおさたちは自分のめすをとられないようにたえず注意しています。

自分のめすが、ほかのハレムに迷いこむと、おさはすぐに連れ戻しにいきます。
このために、二頭のおさどうしが喧嘩をすることもあります。

また、おさになれなかった若いおすたちは、いつもハレムの外からおさの様子を伺っています。
隙を見つけて戦いを挑み、相手を倒して自分が新しいおさになるためです。

群れをつくる獣たちのあいだでは、その頭になるために、ときどき、おすどうしが、このような激しい争いいをします。

動物の縄張り

動物のうちには、縄張りと言って、ある地域を自分の領分としているものがあります。

この縄張りに同じ仲間のものが入ってくると、それを追い退け、逃げないときには、攻撃をします。この争いを縄張り争いと言います。

縄張り争いに負けたほうは、その場所を譲って、ほかに行ってしまうのです。




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