は虫類の歯
ヘビ・トカゲなどのは虫類は、カメ以外は、みな歯をもっています。
この歯は、なんども抜けかわることができ門歯・犬歯などの区別がありません。
は虫類の歯は、いちどつかまえた獲物を口から抜け出さないようにするためのもので、かみ砕くのには役立ちません。
そのため、歯は、みな、口の奥のほうに向かっています。
カエル・魚の口
カエルや魚の口にある歯は、獲物を捕まえるためのもので、かむための歯ではありません。
カエルでは、口は大きく、広く横に裂け、ごく細かい歯があって、その先は内側にむいています。
しかし、ヒキガエルでは歯がありません。
また、カエルの舌は大きくて、その前はしが下あごについています。
えさを捕まえるときは、そのうしろはしがひっくり返って、口の外に飛び出すようになっています。
テッポウウオの口
フィリピン・インドネシア・インド・オーストラリアの川や川口に住むテッポウウオは水の中から空中にいる昆虫やクモを見つけると口先を水面に近づけて、口から水を吹き出し、それを落として食べます。
これは、口に水をふくみ、先が紙のようになった舌を筒のようにまいて、えらぶたを閉め、舌を急に上げるので、水が矢のように飛び出すのです。
百発百中、ねらいたがわずに落とすということです。
鳥のくちばし
鳥には歯がなく、くちばしで食物をついばんで飲み込みます。
くちばしの形は、鳥によっていろいろです。
ニワトリ・ハト・スズメなどでは、くちばしが太くて短く、地面に落ちている穀物を1つずつついばんだり、硬いものを突き砕くのに、便利なようになっています。
サギ・ツルなどは、頭を水中に入れずに水中の動物を捕えて食べるので、くちばしが長く伸びています。
カモ・アヒル・ペリカンなどは頭を水中に入れて泳ぎながら魚や水中の虫を捕えたり、水底の食物を泥といっしょに口に入れて食べます。
それで、くちばしは平たく、ふちに刻みがあって、いらないものは水といっしょに、その刻みのあいだから流し出すようになっています。
ワシ・タカ・フクロウ・トビなどは、生きた動物を捕えて肉を引き裂いて食べるので、くちばしがとくに鋭く先が下のほうに曲がっていて、肉を引き裂くのに、たいへん都合よくできています。
昆虫の口
昆虫の仲間では、口の形やつくりは食物の種類によって、さまざまです。
かむ口
草や木の葉、茎などをかじったり、ほかの虫を食べたりしている昆虫たちは、ものをかみ砕くのに都合のよいように丈夫な口をもっています。
バッタ・トンボ・ゴキブリ・甲虫類の多くは、このような口をもっています。
吸うロ
チョウやガは、ぜんまいのようにまいた、管状の口をもっています。
花の蜜を吸うときは、この管を伸ばして花の奥に差し込みます。
チョウやガの成虫は、このように液体を吸うのに都合のよい口をしていますが、幼虫(毛虫)の時代には、ものをかみ砕くのにてきした口をもっています。
さす口
カの口は上下のくちびるが針のように細長く合わさって管になったもので、その中に、きりのような大あごと小あごと舌があります。
このような口を、人や獣の皮膚の毛穴に差し込み、だ液をだして血が固まらないようにしてから、血を吸います。
セミ・ナンキンムシも、やはり、さして吸うのに適した口をもっています。
なめる口
ハチは、花の蜜をなめたり、吸ったりしています。
ハチの口は、小あごと下くちびるとが、たいへん細長くなっていて下くちびるの先に舌があり、これが管に似た形をしています。
ハエも、なめるのに適した口をもっています。