地中に住む動物の特徴とは? わかりやすく解説!

地中に住む動物

土の中で動物が住めるのは、有機物の多い、ごく浅いところだけです。

土の中だけで生活する動物は、ミミズや細長い糸のような線虫類、ダニ、コガネムシの幼虫(ジムシ)、ハダカヘビ・メクラヘビなど、ごく小さなものだけです。

もう少し大きいものでは、モグラ・ヒミズモグラ・タカチホヘビ・シロマダラ・ジムダリなどがありますが、これらは土の中だけにいるわけではなく、ときどきは土の上にも出てきます。


色素と目

土の中には光が入りません。
そのため目は役に立たず、目の見えないものが多いのです。

ミミズや線虫類には目がありませんし、ハダカヘビやメクラヘビ・ヒミズモグラ・モグラなども目は役に立ちません。

モグラやヒミズモグラの目は直径が1ミリほどで皮膚がかぶさっています。
光のうち、紫外線は体の中に入ると有害です。

私たちが裸でいると皮膚が黒くなるのは体の中に紫外線が入るのをふせぐために皮膚にメラニン色素が増えるからです。

反対に、紫外線のこない土の中で暮らすものは、それをふせぐ必要がなく、したがって皮膚の色素もいりません。

土の中だけに住む動物が、たいてい白いのはこのためです。

ミミズが赤いのは、皮膚に色素があるためではなく血液に赤いヘモグロビンがあるためです。

しかし、土の上にも出てくる動物は皮膚にちゃんと色素をもっています。



体の形

土の中を動きまわるために体は円筒形をしていて、でこぼこがありません。
足はあってもごく短く細いトンネルの中を押し進むのに都合よくできています。

モグラやヒミズモグラは、前足がシャベルのようになっていて、これで土の中に穴を掘って進みます。

モグラと同じようなトンネルをつくるケラの前足もモグラによく似たシャベル形になっています。

また耳たぶや尾はごく小さいか、またはありません。
モグラやヒミズモグラは耳たぶがなく毛もネズミなどにくらべるとずっと短くなっています。

これらでは、体の毛は長さが短くそろっていて、うしろにも前にも、どちらへでも倒れ、細いトンネルの中を前進したり、後ずさりしたりしても、毛が逆立って中に泥が入る心配はありません。

アナグマは、土の中だけに住む動物ではありませんが土の中に長いトンネルを掘って住みかにしているので、体つきはモグラによく似ています。

しかし、小さいながら口も耳たぶもあり前足もモグラほど強く大きなものではありません。

このような、土の中に巣をつくって暮らすものは北アメリカのプレーリードッグやマーモッ卜、アジア・ヨーロッパのハタリス、アフリカのツチブタなどです。

日本にいる動物ではシマリス・ハタネズミ・ヤチネズミ・アカネズミ・ジネズミ・トガリネズミなどがあります。

このうち、いちばん土の中の生活に適しているのはハダネズミで耳たぶと目が小さく、短い尾や滑らかな毛をもっています。

そのため、モダラネズミなどと言われることもあります。




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