炭素の循環
地球上の全ての生物は、呼吸して生きています。
つまり、いろいろな有機物を体内でゆっくり酸化させ、これによってできるエネルギーを、生活に使っているのです。
また、生物の体をつくる物質の大部分は炭素をふくむ複雑な有機物であり、これらのほとんどは、緑色植物の光合成によってつくりだされています。
光合成によって、いちど炭水化物がつくりだされるとこれをもとにして、たんぱく質や脂肪などさままざな物質がつくられ、あらゆる生物の栄養になり、さらに動植物の呼吸や活動のために酸化されて、ふたたびもとの二酸化炭素と水になります。
このように、炭素は光合成という植物だけがもつ特別のはたらきを通して形をかえながら自然界を循環しています。
窒素の循環
生物は窒素や、その化合物を体内に取り入れアミノ酸やたんぱく質をはじめ、窒素をふくんだ有機物をつくっています。
このようなはたらきを、窒素同化作用と言います。
相物は、いっぱんに硝酸塩やアンモニウム塩などの無機窒素化合物から、アミノ酸やたんぱく質をつくりだしています。
尿素のような有機窒素化合物を利用することもできます。
また、根りゅう薗などは空気中の窒素を利用することもできます。
動物は、有機窒素化合物しか利用することができないので、これらを食物として取り入れて、消化・分解してから吸収し体に適した形のたんぱく質につくりかえています。
植物や動物の体をつくっている窒素をふくむ有機物は死体や排出物としてさらされると、ふたたび地中の硝酸塩やアンモニウム塩になります。
また、空気中の窒素は空中放電によって硝酸や亜硝酸となり、地中に入ります。
そして植物に吸収され、さらに植物を食べる動物のたんぱく質となったり、ある種の微生物によって分解されて空気中の窒素となったりします。