特徴的な動物の巣とは?ミナミトミヨ・トックリバチの巣の特徴とは? 

ミナミトミヨの巣

ダーラミイの巣も日本のトゲウオ類の巣には、とても適いません。

日本に住むトゲウオ類の一種、ミナミトミヨの巣のつくりかたを、のぞいてみましょう。


この魚は京都付近のきれいな流れに住んでいて3月ごろから7月にかけて巣をつくります。

はじめ、おすは巣をつくるのによい場所を探します。
場所の取り合いで、おすどうしが、激しく戦うときもあります。

よい場所をとったおすは、そこにはえている水草のごみを払落し草の中に隠れている、小さい動物が追い払います。

そして、水草のしげみに体で穴をあけて、その穴の中に草の根や茎などを口で運んで、細長いかごあみます。

これを土台にして、しだいに、かごを丈夫にしていきます。

このとき、腎臓から、ねばっこい液を出して巣の材料にこすりつけ、しっかりと、つけあわせます。

こうして、ついに直径3.5センチぐらいの球形の巣をつくりあげます。
巣のいっぽうには、1センチぐらいの入り口があります。

巣ができあがるとおすは、めすを誘って巣の中にたまごを生ませますが、中がたまごでいっぱいになるまで、何匹も、めすを呼び入れます。

産卵がおわると、おすは入口を直径5ミリぐらいに小さくし巣のそばでばんをしています。
そして子がかえると、えさを運んできて巣の中に吐き出、子にあたえます。
おすは、子魚が巣からでるまで、このしごとを続けます。



トックリバチの巣

昆虫には、巣をつくるものがたくさんありますが、トックリバチなどは、つくりかたや観察するには、いちばんよいものでしょう。

トックリバチは、草原の小さい木や、へいなどに泥でとっくりのような形の小さい巣をつくります。

まず小さな土のかたまりを口にくわえ、つばとこねまぜて木につけます。
それから、この上に泥を積み重ねて、しだいに球をつくっていきます。

ほぼ巣ができあがると、青虫を数匹つかまえてきて、中に引き入れます。
そして巣の中にたまごを1つ生むと、とっくりの口の部分をつくり、ふたをしてしまいます。

中の青虫には、麻酔薬のような毒液を注射してありますから青虫は、ずっと眠っていて腐りません。

そこで、たまごからハチの幼虫がかえると青虫を食べて成長し成虫になると巣を食い破って外に出てくるのです。

地面や木の穴に巣をつくる鳥

巣と言えば、まず鳥の巣を思い浮かべるほど、たいていの鳥は、立派な巣をつくりますが、なかには、ダチョウやキウイなどのように巣をつくらないで地面のくぼみにたまごを生むものもいます。

また、キジ・ウズラ・カモメなども地面に少しばかり枯れ草を集めるだけです。

これより少しましなのはブッポウソウ・シジュウカラ・ヤマガラなどで枯れ木にある洞穴を利用し、その中に枯れ草やコケなどを集めて巣にします。

木の穴に巣をつくる鳥のなかでもキツツキの巣穴は、くちばしを使って自分であけたものです。

オオミズナギドリ・ウトウなどの海鳥やカワセミは食べた魚の骨だけを、だんごにして吐き出し、それを巣の中に敷いています。




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