花の色・香り・蜜・形の種類と性質とは? わかりやすく解説!

花の形のいろいろ

花の形は、植物によっていろいろと違っていますが、これを大きくわけると、整形花冠と不整形花冠の2つになります。

整形花冠というのはウメ・サクラ・アサガオ・キキョウなどのような花です。
これらは、花を+の線でわけてみると縦線の左右も横線の上下も同じ形です。

これに対して不整形花冠というのはエンドウやキンギョソウなどのような形の花で縦線の左右は同じでも横線の上下の形が違います。


お花・め花

ふつうの花は、1つの花の中に、めしべとおしべがあるものです。
こういう花を両性花と言います。

ところが、ウリやカボチャでは1つのかぶに、おしべだけしかないお花とめしべだけしかないめ花とが別々に咲くものがあります。

こういう花は単性花と言い、お花もめ花も、みな不完全花です。
なお、こういう花のつきかたをするかぶを、雌雄同株と言います。

また。スイバ・カナムグラ・ホウレンソウ・イチョウ・ソテツなどでは、お花とめ花が、それぞれ別のかぶにつきます。

お花がつくかぶをおかぶ、め花のつくかぶをめかぶと言います。
このような花のつきかたをするものを、雌雄異株と言います。

大きな花、小さな花

世界でいちばん大きな花は熱帯地方の木に寄生する、ラフレシアの花です。
この植物は、直径が1メートルもある、大きな花を咲かせます。

また、いちばん小さな花を咲かせるのは、ウキクサの仲間です。
アオウキクサは、田や池の水面に浮いていますが裏側に直径1ミリほどの花を咲かせます。

ウキクサの仲間のなかでも、ミジンコウキクサは、もっと小さな花を咲かせます。



花の色

花には、さまざまな、美しい色があります。
これは、花びらの細胞の中に色素という色のついたものが、あるからです。

しかし白い花は、白い色素があるわけではありません。
花びらの細胞のあいだに、たくさんの空気があるので白く見えるのです。
これは、滝の水が、白く見えるのと、同じわけです。

青・紫・赤などの色をした花はアントシアンという色素をふくんでいます。
このアントシアンは、アルカリ性のところでは青、中性のところでは紫、酸性のところでは赤になる性質をもっています。

黄色の花にはカロチノイドという色素が、花びらの細胞の中にあります。
カロチノイドは、花だけでなく、植物の体のいろいろなところに、ふくまれています。

たとえばニンジンの根のだいだい色は、このカロチノイドによるのです。

花の香り

花の香りは、花にふくまれている精油または芳香油と呼ばれるもののにおいです。

スミレ・バラ・オレンジ・レモンなどからは、それぞれの精油を取り出して、香料をつくる材料にしています。

花の蜜

蜜は花びらの内側にある、蜜腺という小さなふくろからでます。

蜜は、花にとって大切な役目をしています。
虫が蜜をとりに花の中に入りこむと、虫の体に花粉がつきます。
このように蜜は、虫に花粉を運んでもらう、呼びえになるのです。

私たちが、食用にするはち蜜はミツバチが花から集めて、たくわえたものです。

サクラには、葉の付け根に近いところに蜜腺があって、ここから密を出しますが、これは、どういうはたらきをするものか、まだわかっていません。




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