走性・本能・学習とは?動物の行動とは? わかりやすく解説!

動物の行動のいろいろ

動物が刺激によって起こす複雑な反応を行動と言い行動には動物が生まれながらにしてもっているものと生まれてから成長するにつれて条件反射や学習などによって身につけるようになったものとがあります。


走性

「飛んで火に入る夏の虫」と言われるようにガが電灯目がけて進んでいくとかまた、アリが太陽と一定の方向をとって巣にかえる行動などのように動物が外からの刺激に反応して、ある決まった方向に単純な行動をするのを走性と言います。

下等な動物では、このような走性による行動が多くおこなわれます。

刺激のもとは、光・土・水・熱・流水などで、走性は、それらに応じて、走光性・走地性・走水性・走熱性・走流性などと区別します。

そして、刺激の方向に向かう行動を正の反応、刺激から遠ざかる行動を負の反応といって区別します。

本能

生まれながらにもっている複雑な行動を、ふつう本能と言います。

本能は、動物の種類とか、おす・めすの違いによって特別にその動物に備わっているものです。

いっぱんに本能は成長するにつれて変化するものが多く下等な動物や高等な動物の子どもなどは、ほとんど本能によって行動しているものと考えられています。



学習

過去の経験により、動物の行動がかえられていって新しい型の行動ができあがっていくことを学習と言い、これにはいろいろな型があります。

たとえば、アヒルのひなが、はじめて見たり聞いたりした大きなものについていくような「すりこみ」ウマなどによく見られるように激しい音に最初は驚いた行動をとっても、音が繰り返されると反応しなくなるような「なれ」

また、イヌの条件反射の実験でよく知られているような「条件づけ」、あるいは、ネズミを、食物がそのうしろにある明るい戸と食物のない暗い戸の前において繰り返し反応させ食物をえる正しい反応を選ばせる「試行錯誤」

それに、チンパンジーが手の届かないところにあるバナナをそばにある棒でとるような「知恵推理」などがあります。

下等な動物から高等動物へとかわるにしたがいまた、高等動物でも成長するにつれて神経のしくみが発達してきますが、それとともに、走性や本能による行動は少なくなり図のように学習による行動がおこなわれる割合が大きくなってきます。

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知能は、ことに高等な獣だけによく発達しています。
たとえば、イヌに追われたニワトリは、一目散に逃げるだけですがネコは木やへいのほうに逃げて、そこにのぼります。

ネコは状況を判断し、それに応じた行動をとったわけです。




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