地震のときに起こる現象とは?地震の応用と災害防止とは?

地球の姿

地震断層

地震のときに、土地が割れ目を境にしてずり動き地層に大きな食い違いのできることがあります。

1891年10月28日、岐阜県に起こった濃尾地震のとき、大きな断層ができました。
この断層の両側では上下方向で6メート、水平方向で2メートルほども食い違いができました。
これは根尾谷断層と呼ばれ世界的に有名なものです。
 
また、1906年のカリフォルニアの大地震のときの断層は長さが400キロにも達する長いものでいままでに知られたもっとも大きな地震断層の1つです。


土地の上がり・下がり

地震のときに土地が隆起したり、沈降したりすることがあります。

とくに海岸では、海水面が上がったり、下がったりしますのでこの土地の変化をはっきり見ることができます。

1923年の関東大地震のときは、三浦半島や房総半島の南部が2メートルほど隆起しました。

また1946年の南海道大地震でも、紀伊半島や四国の南側で著しい土地の上がり下がりがありました。

津波

海底で地震が起こると、海底の揺れが海水に伝わって大きな波が起こります。
この波の山と山のあいだ(波長)は、数百キロにも達する長いものです。

このような波は、奥のほうがせまくなっている湾に入ると非常に高い波になって湾の奥に、大きな災害をあたえます。これを津波といいます。

岩手県の三陸海岸は、とくに津波の災害の多いところです。
それは、地震の度々起こるところで、しかもこの地方の海岸がのこぎりの歯のように、出入りが多いためです。

1933年3月3日の三陸地震による大津波のときは湾の奥で、波の高さが、20メートルにも達したところがあり多くの家や住民が流されました。



地震の応用

大地震は、非常に大きな災害を及ぼすものですがその波の伝わりかたを観測して地球の内部や地下の様子を、調べることができます。

さらに、火薬で人工地震を起こし、その波を観測して大陸の下や海の底の様子がくわしくわかってきました。

また、地下1000メートルもの深い地層に隠されている石油を見つけだすのにも用いられています。
このほか、鉱山や土木工事でも、地下の様子を探るのに、さかんに利用されています。

地震の災害と予防

大きな地震では、崖が崩れたり、建物が倒れたりして大きな災害をまねくことが少なくありません。

1923年の9月1日に起こった関東大地震は全世界を通じて、もっとも大きな災害をだしました。

たくさんの家が倒されたり、壊されたりしたばかりでなくそれに続いて市内のあちこちで大火事が起こったために被害が非常に大きくなったのです。

このような災害を少なくするため建物を地震に耐えることのできる上部なつくりにするとともに火のもとに、お互いが気をつけることが必要です。

また、海底に地震がおこった場合には、津波がくるのを用心しなければなりません。
津波は、地震の揺れがきて、しばらくしてからやってくるものですからある程度災難を避けることができるものです。

観測や警報が完全になって、早くこのような災害をなくしたいものです。

地震の予知

地震や津波による大きな災害を聞くたびにいつどこで、大きな地震が起こるかを予知することができたならばと考える人が多いことでしょう。

地震学者たちは、いろいろの方法で地震の起こるのを予知しようとし、研究を重ねています。

たとえば、地震の前ぶれとして地面がごくわずかでも変化するのではないかと考えて、それを調べるために、あちこちの地下の深いトンネルの中で観測を続けています。

また、大きい地震の前ぶれとして、小さな地震(前震)が増えるのではないかと非常に感度の高い地震計で、観測を続けています。

しかし地震の予知ができるようになるためには、なおいっそうの観測と研究が必要です。




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