変成作用
火成岩や堆積岩は、長い年月のあいだにあとから積み重なった岩石の下になって地殻の中にうすめられます。
そして、熱せられたり、もみ壊されたりして、その質がしだいにかわっていきます。
このように、いちどできあがった岩石が地殻の中で違った質の岩石にかわっていくことを、変成作用といいます。
変成岩は、この変成作用によって、火成岩や堆積岩が変化してできた岩石です。
変成作用と変成岩の分類
変成作用が行われるときは、多量の熱がくわえられて岩石が高い温度に熱せられたり、造山運動のときの強い力をうけて岩石がもみ壊されたりします。
そして、そのときの温度が高いか低いによってまた、力の受け方が大きいか小さいかによって同じ岩石からできる変成岩の質も違います。
それで、変成作用は、そのときの熱と力のはたらきかたの違いによって大きく接触変成作用(熱変成作用)と広域変成作用(動力変成作用)の2つにわけられます。
接触変成作用
高温のマグマが地殻の中に入ってくると、その近くの岩石は、その熱で熱せられます。
この場合には力はあまりはたらかないので変成作用はおもに熱のはたらきで起こります。
このような変成作用を接触変成作用といいます。
接触変成作用は、大きなマグマに接した付近に見られます。
広域変成作用
造山運動かおこなわれるときには、地殻の広い範囲が強い力を受けて地層が曲がったり、もみ壊されたりします。
ふつう、同時に地下からのマグマが入ってきて、岩石は力を受けながら熱せられます。
このようにしておこなわれる変成作用を、広域変成作用といいます。
造山運動は、幅数百キロ、長さ数千キ口におよぶ帯状の広い地域にわたって起こるので、そのときに起こる広域変成作用も非常に広い地域におよびます。
広域変成作用でできた変成岩には、うすくはがれる性質をもつセンマイ岩・ケッショウヘン岩があります。
そのほか広域変成作用のときケッショウヘン岩をつくる鉱物の粒が大きくなってできる。
縞模様をした岩石をヘンマ岩といいます。