整合
多くの地層が重なっている場合、それらの地層が引き続いて堆積したものであれば地層の縞模様は平行になってあらわれます。
このような地層の重なりかたを整合といいます。
地層が整合になっているのは、この地層ができるとき、いつも水の中にあって堆積が続けられ、途中で陸上にあらわれなかったことをしめしています。
このことは、土地の沈降と深い関係があります。
土や砂が、水中につぎつぎに堆積すると地層ができて、水の深さはしだいに浅くなります。
そして、堆積物が水面に達すると、堆積作用はおこなわれなくなります。
しかし、土地がしだいに沈降したり、水面が少しずつ高まったりすると堆積作用は引き続いておこなわれていきます。
したがって、非常に厚い地層があることは土地が水面にたいして沈降を続けたことをあらわしています。
不整合
堆積作用のあいだに、陸上で浸食作用をうけたことがあると地層は連続して堆積しません。
この場合、ふつうは地層の縞模様に、平行でないものがあらわれます。
このような地層の重なりかたを不整合といいます。
地層に不整合がみられるのは、そこに土地の隆起のような地殻の変動があったことをしめしています。
土地が隆起したり、水面が下がったりして地層が水中から陸上にあらわれると堆積作用が止んで、浸食作用をうけるようになります。
そのため、地層の表面は削りとられてでこぼこができます。
このような浸食をうけた面ができたのちに、土地が沈降してふたたび水中に沈むとその上にまた新しい地層が堆積して、そのあいだが不整合になるのです。
不整合になっている2つの地層の境の面を不整合面といいます。
これは陸上にあったときに浸食された面なので、ふつう多少のでこぼこがみられます。
不整合面のすぐ上には、下の地層と同じ種類の岩からできたれき岩がみられます。
これは、下の地層が削られてできた岩くずが堆積したもので基底れき岩といわれます。
不整合面の上下の地層は、ななめに接していることもありますが平行している場合もあります。
前の場合を傾斜不整合、後の場合を平行不整合といいます。
このような地層の重なりかたをくわしく調べることは地殻の変動を研究するのに重要なことです。