海岸平野・石灰岩平野とは? 平野の種類とは? わかりやすく解説!

地球の姿

海岸平野

土地が隆起して、海底が陸地になると表面の平らな土地ができます。
とくに遠浅の海では、広い範囲が陸地になります。このようにしてできた平野を海岸平野と言います。

海岸平野は、隆起したのち、まえから陸地にあった川や表面のくぼ地に沿ってできた川によって、浸食されます。

また、海岸平野には、海岸線に沿って砂丘のできることや海岸段丘の見られることがあります。

アメリカ東部、大西洋岸の平野やメキシコの平野、南アフリカ東部のインド洋岸の平野はこのようにしてできた広い海岸平野です。

日本では、九十九里浜平野です。
相模湾の沿岸・宮崎平野などが海岸平野の例です。


川の浸食でできた平野

川の浸食作用が長いあいだ続けられると山地は削られて、海面近くまで低くなります。

そして表面がほとんど平らな平野になります。このような平野を河食平野と言います。

河食平野は、氾濫平野とよく似ているため、よく間違えられます。

しかし、氾濫平野がおもに堆積作用でできて、堆積層が厚いのにたいして河食平野は、ごくうすい堆積層しかありません。

日本には河食平野はありませんが、シベリア中央の大平原や中国の遼東半島マライ半島などには、こうしてできた平野があります。

氷河のはたらきでできた平野

降った雪が夏になってもとけないものを万年雪といいます。
万年雪がしだい降り積もると、雪白身の重さで下のほうは固くしまって氷になります。

この氷が、谷に沿って流れ下るものを氷河といいます。

氷河に、流れ下りながら、その重さで土地を削り平地をつくることがあります。こうしてでき平野を、氷食平野といいます。

また氷河に、削りとったれきや土砂を、川と同じように下流に運び氷河のとけたところに堆積し、平野をつくります。これを氷堆積平野といいます。

氷食平野は、ふつう土壌がうすいので、農地には適しません。
また、氷河によって多くのくぼ地がつくられ、それが湖や沼になっているのが特色です。

これに対し、氷食平野よりも広く、土壌も厚いので農地に利用されます。

これらの平野は、いまから50~60万年まえの氷河期に氷河におおわれていたヨーロッパ北部や北アメリ力北部にたくさんみられます。

しかし、氷河の発達しなかった日本にはこのような平野はありません。



石灰岩平野

石灰岩は、酸をふくんだ水に溶かされるので石灰岩地域は、しだいに低められて平野になります。この平野を石灰岩平野といいます。

石灰岩平野は、ほかの平野にくらべて、でこぼこが目立ちます。

また水は岩石の割れ目から地下のもぐってしまうので川はほとんどなく、かわりに、地下の石灰洞を流れる地下水が見られます。

石灰岩が水に溶かされてできた地形はユーゴスラビアのアドリア海に面したカルスト地方にみられむかしからよく研究されています。

このような地形をカルスト地形というのも、この地名から出た名前です。
しかし、この地方は丘陵や高原で、平野にはなっていません。

石灰岩平野に、イタリアの南東部やメキシコ湾のまわりのフロリダ半島やユカタン半島、キューバなどにみられ畑として利用されています。

日本では、石灰岩地形は、山口県の秋吉台や福岡県の平尾台のように台地になっていますが、平野としてはみられません。




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