火成岩・半深成岩・深成岩の産状とは? わかりやすく解説!

火山岩の産状

マグマは、陸上に噴き出して、いろいろな火山をつくるほか海底に噴き出して、海底火山をつくることもあります。


しかし、海底火山については、まだ、よくわかっていないのでここでは、おもに陸上火山での火山岩のできかたについて考えることにします。

火山の噴火のしかたは、大きくみて2つあります。

その1つは、マグマを流し出すだけでなくその中にふくまれていた多量の水蒸気を激しく噴き出して大爆発を起こすものです。

浅間山や桜島の噴火が、その代表的なものです。
もう1つの噴火のしかたは、マグマは流しだしますが水蒸気による爆発は、あまり激しくないものです。

日本では、大島の三原山の噴火などが、これにあたります。

爆発性の火山では、流れ出したマグマが、そのまま固まった溶岩のほかに、火山灰やいろいろな大きさの溶岩のかけらを噴き出します。

これらのものは、複雑に重なりあって、しだいに火山体をつくっていきますがしばしば、水成岩の地層のような、きれいな地層をつくります。

あまり、爆発性がない火山の場合には、おもに溶岩が積み重なって火山体ができます。

噴き出した溶岩が、ねばりけの少ないものであるときは火口から遠くのほうまで流れていくので、傾斜のごくゆるい火山ができます。

ハワイ諸島などには、この代表的な火山があります。

反対に、マグマのねばりけが強い場合には、遠くまで流れないので傾斜の大きい、小型の火山体ができます。

このような火山は、複式火山の中央火口丘や古い火山の一部にできる寄生火山などにみられます。



半深成岩の産状

半深成岩の産状は、大きくみて、岩脈と岩床とにわけることができます。

岩脈は地層を切っているひび割れにそって、マグマが昇ってきて割れ目に入り、そこで冷え固まってできたものです。
だから、板状の岩が、地層をきっているかたちになっています。

岩脈の厚さは、ふつう、数メートルから数十メートルで長さは、数百メートルから数キロも続いています。

しかし、ときには、厚さが数百メートル長さが数十キロも続くような大きな岩脈もあります。

岩床は、地層の重なりと、平行に入りこんできたマグマが冷え固まってできたもので、大きさは岩脈と同じくらいです。

地層と平行して、平らな形をしているのがふつうですがときには、鏡餅や凸レンズのような形をしていることがあります。

このようなものは、とくに、餅盤とよんで区別しています。

深成岩の産状

深成岩は、マグマが、地下深くで固まってできた岩石でふつう、底盤とか岩株とかいわれる形でできます。

こういった、地下深くできた岩石が現在地表でみられるのは長い年月のあいだに地盤の上昇が起こって、地表が浸食されたためです。

底盤は、複雑な形をした、非常に大きなもので、地表に出ている面積だけでも数十平方キロから数百平方キロもあります。

これが地下に向かって、どのようになっているかはまだよくわかっていませんが、だいたい、そのままの大きさで地下深く広がっていると考えられています。

しかし、その反対に、地下に向かってしだいに小さくなっていると考えている人たちもいます。
なお、底盤に似ていて小さいものを、岩株とよんでいます。

おもしろいことに、底盤をつくっている深成岩はおもに、カコウ岩やそれに似た岩石でその他の深成岩が底盤となって産出されることは、ほとんどありません。

こにれらは、岩株として産出されます。

カコウ岩の底盤は、非常に大きなものなのでマグマが冷え固まるときに、たくさんの熱を吐き出します。

そのため、まわりの堆積岩は、広い範囲にわたって熱せられ、変質します。
そして、多くは接触変成岩(熱変成岩)とよばれる密度の大きいかたい岩石に変化しています。




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