日食とは? 日食の起こるわけと種類とは? わかりやすく解説!

天文

日食の起こるわけ

月が地球と太陽のあいだに入って一直線に並ぶとき地球から見ると太陽は、月の後ろに隠れてしまいます。

これが日食です。


月は太陽の光に照らされていますから、いつも太陽と反対側に、その影をつくっています。
そして、月も地球もたえず動いているので地球の上にいる私たちが、ちょうど、月の影の中に入ることがあります。

そのときは私たちから見ると太陽は月の向こうに隠されて姿が見えなくなります。

言いかえると、日食は、月の影が地球にあたって地球の上にいる私たちが、その影の中に入るために起こるのです。

そして、このとき月は地球から見て必ず太陽と同じ方向にあるので日食の起こるのは必ず新月のときです。

月は、地球のまわりをだいたい1か月でひとまわりするので新月も1か月に1回ずつあります。

それで、日食も1か月に1回ずつ起こるように思われますが月が地球のまわりをまわる道は、少しななめになっているのでふつうのときは、地球から見て太陽の上か下を通り、日食は起こりません。

しかし、地球が太陽のまわりをまわっているあいだにちょうど太陽と月と地球が一直線に並び、月の影が地球にあたることがあります。

地球から入ると、太陽が月に隠されて、日食が起こることになるのです。
月は地球にくらべて小さいので、その影も小さく、地球上の一部分にしかあたりません。

そのため、日食が見えるのは地球上でもその影の中に入った、ごくかぎられた場所だけです。

そのうえ、月も地球も動いているので、月の影は時間が経つにつれて地球の表面をなでるように動いていきます。

それにつれて、日食の見える場所も、しだいにうつっていきます。

また、影のあたる場所は日食のたびに違いますから同じ場所では、そうたびたび日食を見ることはできません。



日食の種類

日食には、皆既食・金環食、および部分食があります。

太陽の本当の直径は、月の約400倍ぐらいありますが月よりも、ちょうど400倍も遠いところにあります。

そのため、地球から見ると、ほとんど月と同じくらいの大きさにしか見えません。

また、月は地球のまわりを、円に近い楕円軌道を描いてまわっていますから月と地球との距離に、遠くなったり、近くなったりします。

そのため、地球から見る月の大きさも太陽にくらべて小さくなったり、大きくなったりします。

また地球と太陽との距離も、ときによって、少しかわります。

月が地球に近く、太陽よりも大きく見えるときに日食が起こると月が太陽をすっぽり隠してしまいます。

このような日食を皆既食といいます。

これと反対に、月が地球から遠くはなれ月が太陽より小さく見えるときに、日食が起こったとします。

月は太陽全体を隠すことができないので、地球のある場所から見ると月は太陽の中に入ってしまいます。

月のまわりに太陽がはみ出して、金の指輪のように見えます。
このような日食を金環食といいます。

皆既食や、金環食の見える場所以外で、その場所に近いところでは月が太陽を完全に隠すことができず、その一部だけを隠します。

このような日食を部分食といいます。

部分食は、月が、ほとんど太陽を隠すほどのものからほんの少しだけしか、隠さないものまで、いろいろあります。

また、地球の上のどんなところでも皆既食や金環食は起こらず、ただ部分食が見えるだけのこともあります。

日食の欠け具合をしめすのには、食分という言葉を使います。

これは、見かけの太陽の中心と月の中心を通る太陽の直径が月によって隠されたわりあいをしめすものです。

したがって、日食がはじまるとき、食分は0で、皆既食になったときは1になります。

金環食のときは食分は1より少し小さくなります。




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