やかんでお湯を沸かすときに、やかんを長いあいだ火にかけておくと、お湯がだんだんなくたってつにいには、やかんが、からっぽになってしまいます。
これは、やかんの中の水が、だんだん蒸発して、部屋の中の空気に溶け込んだためです。
夏に天気が何日も続くと田の水がなくなって田がからからに干上がってしまうことがあります。
また、冬に天気が何日も続くと、家の柱や板などがすっかり乾いてしまって燃えやすくなり、大火事を起こししやすくなります。
田の水や、柱や板などの水に、どこへ行ったのでしょうか。
これらの水は蒸発して、空気の中に溶け込んで、空のほうへ逃げていったのです。
水が蒸発して、空気の中に溶け込んだものを、水蒸気とよびます。
水は目に見えますが、水蒸気は空気と同じように、目には見えません。
したがって、水蒸気が空気中にたくさんふくまれているのか少ししかふくまれていないのかは、私たちは目で見ることはできません。
この場合、湯気と水蒸気を間違えないように注意しましょう。
やかんの口から出ている湯気や、ふろ場にもうもうとたちこめている湯気は水蒸気が冷えて、たくさんの水粒になったものです。
湯気が目に見えるのは、水粒だからです。
湯気は、いったんお湯の面から蒸発した水蒸気がまわりの空気に急に冷やされて、水の粒となったものです。
私たちのまわりの空気に、いつでも、いくらかの水蒸気をふくんでいます。
それは、海や川や湖の水面から、目に見えない水蒸気が、蒸発しているためです。
水蒸気の量のあらわし方
空気中にどのくらいの水蒸気があるかをあらわす方法には、いくつかあります。
空気1立方メートル中にふくまれている水蒸気量が、何グラムあるからで、あらわすこともできます。
水蒸気は、空気と同じように、目には見えませんが、重さであらわすことができるのです。